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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

正月というのは特別なもの

わたしはサービス業が長かった。10年やってた。アルバイトだけど学生アルバイトとかじゃなく、フリーターってやつ。
 
クリーニングショップだった。
個人経営ではないけれど、日本全国にチェーン店を持つような会社でもない。そういう会社のある店舗で働いていた。
 
その程度の規模だと、「365日、夜も遅くまで開けてますよ!」という経営はできない。店を開けてるってことは、工場も稼働しなければならないし、とにかく人件費がかかる。年末年始に出されるクリーニング物と人件費、天秤にかけたら絶対赤字だから。
だからサービス業ではあるけど、年末年始は休みだった。もちろんフリーターだから無給になるので、ありがたいのか悲しいのかという休日だ。
 
でもわたしはたまたま新しくできることになった、スーパー内の店舗に異動した。
そうしたらスーパーが開いているので、開けなければならなくなった。
(社長などの)交渉の末1日は閉めることになったが、2日からは開ける。31日も営業する。預かったものはただ積まれているだけ。工場が開くまでは店に置いておくしかない。
 
とにかくサービス業をすると思うのは、ゴールデンウィークにお盆休みに年末年始、そういうときも出勤するってことだ。
「ゴールデンウィーク、だから何?」ということだ。
 
実際には「だから何」ではない。
「ゴールデンウィークなら店は暇だな」とか(だって街のクリーニング店だからね)、ゴールデンウィークでも4月の末の休日はかなり混むとか、いろいろとある。そうすると「この日に出たら、暇で楽だからいいな」とか、そういう計算もいろいろと生まれる。
 
長々と前置きしているけれど、世の中が休みだからといって、誰もが休みではないってことだ。
別にサービス業に限ったことではないけれど、そして誰でも頭では分かっていると思うけれど、ブログなどで「皆さんお休みですね。このブログもお休みします」という挨拶があると、ふと心の中でつぶやく。「わたしは休みじゃない」――今は休みだけど、「休みじゃない」とつぶやいていた頃を思い出す。
 
それで、これまでやってきたブログはたいてい、年末年始も普通に書いてきた。
それはクリスマスの頃にも言った気がする――年をとると繰り返しが多くなってしまう、やれやれ。
 
このブログもそうするべきかな、と思っていた。「べき」というのは、単に自分の信念に対してということなんだけど。
 
その日が何月何日かということは関係なく、ただ思いついたことを好きなように書いていけばいいかな、と。
 
ただ、他の長いお休みと違って、年末年始というのはちょっと特別だという気がする。
 
「まったく変わりない。この一日も、他の幾百の一日と同じである」という思想の人もいる。
かっこいい。
 
でも多くの人は、「年末年始なんて関係ない」と思っても、なんとなく違うのではないかと思う。特に、わたしの年くらいまでの、さまざまな伝統行事の呪縛の中で生きてきた世代には。
 
たとえばその日の記事が、とてもネガティブなことで、「新年早々」聞きたくないような話題だったり、話の展開だったりしたら、なんとなく新しい年が汚されたような気になる。
「この人はそういう毒のあるところが魅力」と分かっていて、あえて見に行ったならいいけど、何気なく見たら「なにも新年早々そんな――」という記事だったら。
 
迷信なんてばかげてると分かっていても、わたしはつい左右されてしまう。
元旦に悪夢を見て目覚めると、あまり嬉しくなかったり。そこで「今日の夜見る夢が初夢なんだから、さっき見ていたのは初夢じゃないのよ」と理屈をこねたり。2日の朝悪夢で目覚めたら、「実際、やっぱり元旦の朝の夢が初夢よ」とすり替えたり。
元旦に黒猫を見たら、前を横切ってはほしくないと思ったり。横切りそうだったら、背を向けたり、方向を変えたりして、「前を」「横切る」という形を避けたり。
初詣でおみくじを引くと、ぜひとも悪くない結果であってほしかったり。なんかそれは、一年を左右する結果になりそうに思えたり。
 
人によって「そんなこと気にしない」のレベルは違う。どこまでが「そんなこと」か分からない。
わたしはいわゆる「気にしい」だから、「こういうのは1月1日にはふさわしくないかな」なんて考えてしまう。
 
ほかの休日、祝日、記念日をすべて無視しても、年末年始というのはなかなか無視できない。
 
だからお休みにするのが、やっぱりいいのだと悟った。
 
今年2015年、10月12日に初めてMURAGONの記事を書いている。
まだ2ヶ月足らず。
 
自分の「時期」とあいまって、ようやく今「普通の日記を書く」ということが続いている気がする。
先はどうなるか分からないけれど、とりあえず来年も続けるつもりでやってみようと思う。貯金と同じで、貯まれば貯まるほど、貯める気持ちが増えていくに違いない。(だからわたしはいつまでたってもたまらないのである。日記も続かないから余計に続かないのだと思う。)
 
今日は仕事納め。
ではこのブログもブログ納めということで、1月4日くらいからまた始めようと思う。




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