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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

自宅待機期間(前半)の日記:思い起こす作品は


どこかで「今のコロナウイルス感染拡大の状況は、私には『猿の惑星』を思い出させる」というような記事を読んだ。
知らなかったけれど、映画『猿の惑星』で人類が衰退しているのはウイルス蔓延によるものだのだそうだ。そのために言語を失ってしまったらしい。実験用の猿たちは抗体があり、言語も失わなかった(実験でしゃべれるようになっていた)。


わたしはコニー・ウィリスの『ドゥームズデイ・ブック』を思い起こす。
これもSF。本。
タイムマシンがあるので、歴史学部の学生は研究対象の時代に実習に行けるのだ。
主人公は女子学生で、行った時代がちょっと目的とずれていて、ペストの真っただ中に着いてしまう。
しかし過去に行くにはいろいろなワクチン接種などをしているので、彼女は罹患しない。
ペストといえば感染力、致死率が大きく、罹患すると非常に苦しむ疫病。
彼女は恐ろしい光景を見ることになるが、そのときなんと彼女のもとの時代でも恐ろしいインフルエンザがパンデミックを引き起こしていた(そのため主人公の救出作戦がなかなか進まない)。
最後に彼女は助けられる。


社交華やかな都会ではペストが流行しはじめるが、その村ではまだ遠い話。
そこへ都会から念のため(だったかな?)疎開してきた者がやってくる。
主人公がたまたま助けられて泊めてもらっている屋敷にやってきたその人たちは、雅な都会人で体調が悪いわけでもなく、疫病の話も深刻ではない。
しかし1日2日して、都会からやってきた人たちは発症。苦しみの中に死に、屋敷の人たちは次々に罹患する。
さらには村中が罹患、苦しみ、死んでいく。


無症状からの爆発的感染が、なんとなく想起させられる。
こんなオーバーシュートがペストで起こったら…と考えると、今は読んだときよりも身につまされる。



それからやはり、『ウォーキング・デッド』(ドラマ)。
『ウォーキング・デッド』は少し前のシーズンから見なくなっているが。
どんどん増えていく感染者。
1人感染すると、感染者が感染を広げて何倍にもなる。
もうシーズンを重ねるごとにそういう話じゃなくなってるけども。


あとは、ネビル・シュートの『渚にて』(本)。
放射能汚染でウイルス感染ではないし話の展開も全然違うけれど、なんとなく。


現実では、東日本大震災のときの原発事故の不安を想起するかな。
毎日の報道が不安をあおり、でも見ないこともできない。必要な情報もあるから。
外に出るのが不安に感じられたのも同じ。
あの頃もマスクしてる人多かった。
東日本から来る人が疎まれたりすることもあったのも。
「楽しいことをしてはいけないのでは」とか「前向きな気持ちは申し訳ないのでは」といった心理状態。


ブログなども書くに書けない時期があった。


こういうことを書いているのって、暗い話を上乗せしていることになるのかな。
ほっこりしたブログ記事を書いている人もいるのに。




このへんでやめておこう。
たとえば少し思い起こさせるところがあって、こういった作品を思い出しても、同じ結末を迎えるわけじゃない。
すぐにやみくもな不安や暗い気持ちに落ちそうになるけど(わたしはメンタル弱いので)、できることをできるだけ。

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