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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

思惑――その言葉に尽きる


Ms.馬車馬は、「打ち合わせ」好きである。
「リハーサル」も好きである。「ミーティング」も好きである。
これらは、その日来ている正規・非正規の社員全員を集めて、自分が司会進行をして進めるもので、前後や途中途中でMs.馬車馬の「構想の説明」「意図の説明」「やり方の説明」「してほしいこと、しなければならないことの説明」「正規の部下(ほんとは部下じゃないんだけど)たちへの指示や説教」「正規の部下たちへの注意や指導」「非正規の人たちへの説明」その他いろんな演説が入る。


で、「15日から新体制による**の業務が始まるから、そのためのリハーサルをしておかないと、当日動けない」と9日に集められる。
結局、リハーサルまで行きつかず、説明や話し合いで終わる。
10日も「リハーサル」と集められる。できずに終わる。
11日も「打ち合わせ」と集められる。なんか何かが決まったのかどうか分からない。
12日も…… と永遠に続く。


リハーサルをしたって、本番でまったく支障がないなんてことはない。と思う。
そして、リハーサルはいつまでたっても始まらない。


でもそれ以外にも業務はあるのである。


たとえばわたしは、14日に違う業務をすることが決まっていて、それは他部署の人も関係する。
で、13日までに報告書を作成して指定のフォルダに保存しておかなければならない。
でもその時間がない。


パートタイムの非正規のある人は、Ms.馬車馬に「コロナ感染防止のための備品にテプラを貼る」という指示を受けた。
でも打ち合わせで集められてるから作業できない。
打ち合わせは長引き、パートタイムの人が帰る時間になっても終わらず、ここのところ毎日30分は超過している。(無給。パートタイムに残業はないから。)
で、超過して疲れた顔で帰っていったと思ったら、事務室でテプラ貼りをしていた。


Ms.馬車馬にとって、1日は30時間くらいあるんだろう。


わたしは業務メールのチェックの時間も取れない。
「営業が3時に終わったら、すぐミーティング始めます」と朝言われて、トイレに行くにも「トイレに行っていいですか」と聞かなければならない。ちょっと5分休憩することもできない。
総務から自分あてに「これこれのことについて返信してください」とメールが来ていても、書けない。
机の上に膨大な量になっている紙の整理やシュレッダーもできない。
そういう仕事をしたければ、勤務開始前に来るか定時過ぎに無給でやるしかない。



日本人はドライになれないところがある。
ビジネスライクに割り切れないところがある。
精神論がある。
――そういう人が多い。


だから疲れても仕事を残さずやろうとしたり、Ms.馬車馬のような人に不満があっても「お客様のために」と精いっぱい尽くそうとしたりする。
また、和を尊ぶので、時間なんだけどなーと思っても我慢して残ってつきあったりする。


だけどこんなやり方は、ストレスを生む。
そして不満な人が増え、いつかMs.馬車馬より上の管理職にみんなが文句を言うかもしれない。
期末の管理職との面談とかで、全員が声をあげるかもしれない。


・・・と最初は思えたんだけど。



パートタイムAさんは、9割は不満だが、1割はMs.馬車馬を利用できるとも思っている。
これまでだって不満はあった。でも何を言っても「まあまあ」的になることが多かったりする。
Ms.馬車馬は馬車馬なので、Ms.馬車馬さえ納得すれば他の社員に命令してくれる。
管理職にさえごり押ししてくれる。


だからMs.馬車馬のやり方におおむね批判をしているけれど、わたしと何かを話しているとき、「Ms.馬車馬に言ってみるわ」と言ったりする。
わたしは、それを強めてしまうとMs.馬車馬の権勢はますます強くなるのではないかと感じ、あまり賛成できない。


パートタイムBさんは、ここのところMs.馬車馬に媚びている。
「も~、どういうふうにしたらいいか、これまでやったことないからホントに分からなくて~ Ms.馬車馬のやり方を見てると、営業トークってそういうふうにするんだ~って感動しちゃって~」
Ms.馬車馬は満面の笑みで「私が前の部署にいた頃は―――」


「**さん、こんなふうに言ってたけど、Ms.馬車馬がちょっと話したらこうなって~ Ms.馬車馬、神だから~」
Ms.馬車馬はご満悦の謙遜「私は人間です^^ ただの人間ですよ」
「神ですよ、神!」
「人間ですって^^ 皆さんと同じ人間です^^」


この裏に何があるのか、わたしはBさん本人じゃないので分からない。
でも本当にそう思っているとは思えない。
Bさんほどの年齢の人生の先輩が、娘や息子以外の誰かを手放しで大絶賛するとは思えない。また、そういう人でもない。


・基本的にお世辞が処世術


・人手が足りないと言い続けるMs.馬車馬、フルタイム非正規を増やそうと管理職を説得するかもしれない――そのとき推薦してもらいたい
※Bさんは、ずっと昔、フルタイム非正規の枠が1つ空いたとき、自分より後に入ったパートタイム非正規Dさんに先を越された。とパートタイムCさんが前に言っていた。
※わたしがフルタイム非正規の枠に収まったときも、たぶん狙っていた。


・パートタイムのままでもいいが、Ms.馬車馬の第一子分になって一目置かれたい


・Ms.馬車馬の第一子分になることで、パートタイムには制限されている業務をいろいろやらせてもらえるかもしれない
※非正規の悲哀で、「これは正規でやります」と言われると、そういう業務を任される人がいると羨ましく思ったりするのだ。わたしもある。パートタイムは非正規の中でもさらに制限されるから、モチベーションが上がっているのかもしれない。


・もともと仲の悪かったパートタイムCさんとの確執があるから、立場を固めておき、何かあったらMs.馬車馬を使ってCさんを排除したい


・わたしはMs.馬車馬にあまり好かれてないから、わたしを排除して後に座りたい



たとえば、パートタイムBさんは、Ms.馬車馬の打ち合わせだのに出ていて、パートタイムの終業時刻が来ても帰ろうとしない。
誰かが気づいて「こんな時間ですから帰っていいですよ」と言われると、どちらかというと残念そうに見える。


Bさんがいると、AさんやEさんは帰りにくい。
嬉々として残って打ち合わせをしたいという態度を見せる仕事熱心な人がいると、「すみません、終業時間なんで帰ります」と言いにくい。


Ms.馬車馬みたいな人は、一度やると常態になる。
最初の1回2回こそ「あ、もうこんな時間!すみませーん、20分も超過しちゃってー」と言ったが、今では言わない。
「あ、もうこんな時間」はないのだ。時間に気づかないか、気づいても故意に無視している。
一番若い正規の男性がだいたい気づき、「BさんとEさんはもう時間ですよね。すみませんでした、30分も過ぎてしまい」などと言う。
それに対してMs.馬車馬は不満げ。
今のところBさんはそう言われると帰るが、やがて「大丈夫です」と言うかもしれない。
そうなったとき、AさんやEさんは帰りにくくないだろうか。
フルタイム非正規のわたしやDさんは、あまり残業したがらない。でももしBさんがそうしたら、そして他の人がそれに倣ったら、自分の終業業時間を過ぎても言い出しにくくなるのじゃないだろうか。


Cさんは終業時間を過ぎるとすぐに帰るパートタイムなので、肩身が狭くならないだろうか。


人が増えれば増えるだけ、思惑の数は増え、一口には言えない状況になる。
だからMs.馬車馬は決して責められはしないのだろう。

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