Bittersweet Maybe - Bubble Talk -

Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

自分なりに自分の力で


本当にわたしの職場では、正規雇用と非正規雇用の間には深くて広い溝がある。
営業職だったりすると、非正規雇用の人も他の部署の正規雇用者に仕事で話すことがあるから、正規雇用者との溝が浅くて狭いともいえる。
事務職の非正規雇用者は違う部署の正規雇用者に話しかけることも多いので、結構あちこちの人と顔見知り。顔見知り以上に親しくなるとは限らない場合が多いが。


わたしは非正規雇用だけど、それ以前にお客さん待遇で働いていた時代があるので、そのころから知っている人もいるし、その当時を知る人が偉くなっていたりするとイレギュラーに親しくお話できたりする。
そういうことがあって、ちょっと別枠の非正規雇用者ではあった。


だけど、昨年度は引退しても権力者、キング・ドンのご不興を買っていたし、第二の引退キングもわたしを避けてた。同じ理由で嫌われたんだろうなと思う。
自分は、そんな偉い人に「嫌われる」ほどの存在ではないからと思って「不興」という言い方をしているけれど、ま結局、今や嫌いなんだろうと思う。



この職場に居場所があるのだろうか。
偉い人の不興は、正規雇用者で仲良くしてくれる人たちも遠ざけてしまう。表面は普通に見えても避けられていたり、うざいと思われたりしてるかも。
こちらから距離を置いてさしあげるのが気遣いというものじゃないかとか。
でも非正規雇用者の枠内でじっと女性同士のおつきあいをしているおとなしさも自分にはない。めんどくさいおつきあいからは距離を置いてしまったりする。


自分はこの職場に非正規雇用者の中にも正規雇用者の中にも、どこにも居場所はないかもしれない。
そんな思いも湧いたりして、苛まれたこともあった。


一年にわたる葛藤。



この日、正規雇用者の3人と自分でビールを飲みに行った。


そりゃ、わたしは、この人たちと同じ目線で話はできない。
「会長が」「理事長が」といったとき、わたしはその人たちとは直接話さないし、「会議でこうでああで」という話は全然分からない。他にも話に加われないことはいっぱいある。
でも、わたしをわたしとして一緒に飲むのもいいなと思ってくれる気持ちが、少しはあるんじゃないかなと思えた日だった。



自分の部署での非正規雇用者の女性たちは、お子さんとお孫さんの話が主で、わたしにはついていけない。ただ聞くだけしかできない。
で、わたしはお昼もそこで食べないし、ちょっと距離のある存在のままでいる。でも仲が悪いというほどではないからいいか、と思ってる。


この日、他の部署の非正規雇用者のある女性が、「すいちゃんさんに話したくて、ちょっと社内を回ってきますって言って出てきた」と言って、自分のもやもやを話し始めた。
「こんなことすいちゃんさんにしか言えないんだけど」と話してくれたこと。
「すいちゃんさん、なんか包み込んでくれる」――うん、だって資格も取って、そのあとなるべく実践しようとしてて、身に沁みついてきたからね。


そのとき思ったんだよね。


まあ、こうして言ってくれる人もいる。
去年、同じようなことを他の人に言われた。
楽しい話やお子さんの話は他の人としたほうがいいと、この人たちも思っているかもしれない。でも何かあったとき思い出してくれる存在なんだね。


自分の部署ではちょっと浮いてるとこもあるけど、それは個性ってことで。
居場所が全然ないわけじゃない。


↑リゾットの写真がなぜ2つあるか。
おいしいので、もうひとつ、2つ目は大盛りで頼んだから。



自分の力で、わたしは今何年かかけて、この職場に小さな居場所を築いたのかもしれない。すぐに崩れるような居場所であっても。
それは、偉い人との関わりに頼ったものでもなくて、でも偉い人だって認めてくれる人もいる。


わたしはわたし自身によって、関係を築いてきたのじゃないかなと思えた日だった。

×

非ログインユーザーとして返信する