Bittersweet Maybe - Bubble Talk -

Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

11/17 先は厳しいな という日のひとり飲み


所用で池袋に行かなければならなかった。仕事は半休を取り、14時の約束。
要するに所用とは、GWの御嶽神社のおみくじ以来の懸案事項、「環境を変える」=「職場を変える」の一環。手早く言えば、面接があったのだ。


ここまでで、面接はたった2回。この日、3回目。やれやれ、本当に今年度中に転職できるのかな?


前日に、もう1社、書類を送っていた。さらにもう1社、送る予定の会社がある。しかし、どちらも書類選考以前の時期なので、どうなるか分からない。
ここがOKを出してくれたら、もうここに決めよう。求人票に載っていた最低金額でも、年収は今より少し高い金額になる。収入が増えるならよし!と思おう。
――もちろん、先方がNOと思う可能性だって高い。悪くないと思ってくれても、わたし以上の人がいればそちらに決まってしまう。なのに、わたしが「もし内定となったらどうするか」なんて考えるのは、おこがましいのは分かってる。
でも、昨日書類を送った会社に行きたいという気持ちになっている。ただね~、年収額が不透明なのでそこを確かめてからなのだ。さすがに今より低い収入では、わたしは今の状況に負けた気分になって納得できないだろう。
収入は今を維持、キャリアとしてかなりのアップ。または、収入は今よりも多い、キャリアとしては頭打ち。どちらかだよね。


実際に受けた面接は、なんとも言えなかった。
いろいろな思いが浮かびかける。みんな、そうだよね、きっと。こんな時は、いろんな思いが浮かぶものだと思う。


心騒ぐことがあったとき、たとえばかつての『ビール工房』で1杯飲んで気持ちを落ち着けて帰ったりしていた。
どこかに寄ろうかな。


でも時間はまだ15:15くらい。池袋なら久しぶりに『Beer Pub Camden』とかに行きたいけど、まだ開いてない。『Two Fingers』もまだだ。
2駅先の『高田馬場ビール食堂』に行くか、1駅先の『Titans』に行くか。(高田馬場は新宿方向に2駅、タイタンズのある大塚は上野方向に1駅、山手線の内回りと外回りということで逆の方向への移動となる。)


今日の気持ちは、混乱やもやもやの予兆があり、適正な量で帰れるか疑問がある。また、面接用の靴なので、(膝を傷めて以来の)スニーカー系でない。
帰ろうとして、改札を入る寸前で、やっぱり馬場に行こうと思ったり、コーヒーを飲んでカムデンが開くのを待とうかと思ったり。いやいや、やはり……と迷うこと10分ほど。実際に改札に行こうとして引き返すという、周囲の通行人に迷惑をかける行為を繰り返した。


『Titans』行こう。行ってみよう。
最終的に気持ちが傾いたので、(でも決まってはいないので、)気持ちが変わらないうちに電車に乗ることにした。


2021年度の大塚でのOkto-ba Festを主宰していたため知ったタイタンズ。一度店舗に行ってみたいと思っていたが、叶わなかった。
ビア友シキさんが去る前に、一度は行きたいと思ったが、お別れまでにしたいこと、飲みたいビールが多すぎて、そんな余裕はなかった。翌年、飲み友タカさんやビア仲間ケイさんと行きたいと思ったが、結局機会はなかった。
今、ひとり飲みでの、タイタンズ。ま、時間早いしね。17時前ならそれほど混んでなくて、常連でなくても気がねなくひとりで飲めるだろう。


Google Mapを起動したが、駅から近い!! 駅を出てまっすぐ都電線路を横切り、道を渡り、渡ったまま神社参道に入ってすぐ。ほぼ直線。1分か2分。


ドキドキドキ。
そろ~っと扉を開けてみる。わー、人があまりいない! よし!! 気楽に飲める。立て込む前に帰ろう。


1階にはカウンターがあった。上の階への階段もあった。2階があるらしい。
カウンターで、中にいたお姉さんに聞いてみる。「初めて来たのですが、どんなふうにしたらいいですか?」
「注文は、ここが会計なんですけど、ここでしてください。キャッシュオンデリバリーです。後はお好きに。空いている席に座ってもいいし、上にも席があります」


なるほど。オッケー!
じゃ、ちょっと、このまますぐそばの丸椅子に座らせてもらうか。
で、タップリストを見る。何にするかなぁ?


タップリストは黒板式で、ロフト風になっている2階の壁に掲げてあるので、上を見上げる。
番号が⑩まである。しかし①の枠が何も書かれていないので、今9種のビールが繋がっているということかな。


何を飲む?? どうする??
「今日は飲み過ぎない」と決めている。「夕飯時刻までに帰る」とも決めている。
スタッフのお姉さんに「IPAが好きなので、最初はIPAにする」と言ってみる。初めての来店で、リストの各ビールについていろいろ説明してくれそうだったので、希望を伝えた方が早いと思ったのだ。「IPAなら⑤⑥⑦ですね」と言われたので、それ以上説明が入る前に、⑤をお願いした。ちょっとHAZYを飲み過ぎているので、同じブルワリーならヘイジーでないIPAにしてみたい。


KNEE DEEP BREWING:Deep Clarity


あー、これ、おいしいなぁ~! 4.00をつけた。これを選んでよかった。
ひとりゆっくり、ただただビールを味わう。いいね!


入口側の隣に、いわゆる「外人さん」と昔なら言ったような大柄な白人の方が2人いて、お店の「外人さん」と話をしていた。3人の大柄な白人の方々。
カウンター内に「東洋人」の女性スタッフが2人いて、常連さんなのか関係者なのかという2人の方は、その人たちとも会話をしていた。
座っているわたしのすぐ横で飛び交う会話。あるいは、座っているわたしの頭の側面を斜めに横切る会話。
飛び入りのお客のわたしは、ただただ飲む――うまい。『KNEE DEEP BREWING』飲んでみたかった。よく聞く名前だから。前にも飲んでいるかもしれないけどね。


次は、たぶん飲んでいないスティルウォーターに行こうかな。


Stillwater Artisanal:Pacific North Wild


スタイルが「Oak Aged Wild IPA」となっている。何、それ?
そう思いながら飲んだせいか、「あ!ウッディだ!!」と感じた。森の香り――湿った薪の香り――濡れた木の香り――個人の感想だけど。
ついつい、飲む前に香りを楽しもうとするわたし。「香りはかいじゃダメ笑」と一言コメントをUNTAPPDに残しておく。自分の記録のために。
悪いビールじゃなく、おいしいし、いいと思う。でも、飲んでも鼻に抜ける香りがウッドで、「わぁ~ぉ」と思う。


テレビでクラフトビールを扱っていたとき、このお店も出ていて餃子がおいしいとのことだった。
餃子好きのわたしとしては、食べてみたかった。餃子を注文。
『ぎょうざの満州』が実は大好き。皮がしっかりしているのだ。よく食べるので慣れてしまい、他の餃子を食べる機会が少ない。ぎょうざの満州の餃子と比べると、他の餃子はすべて皮が薄く、そこがおいしい。ぎょうざの満州の餃子は特殊なのだ。
とにかく、おいしかった。まぁ、夫に言わせれば、わたしは餃子好き――「どんな餃子でもおいしいと思うくらいの餃子好き」なのだそうだ。そんなわたしに「おいしい」と言われても意味はないかもしれないが、ジューシーでおいしかったのだ。餃子はたいていおいしいと思うわたしでも、それぞれの餃子の個性は分かる。


3人の女性グループが来店して、上の階に行った。
1階のカウンター奥に、予定客の席が準備され始めた。


隣では、スカンジナビアン風の方ふたりが、やってきた大和民族風の人に「イタリアン餃子、うまいよ」と教えている。うーん、そうか。それほど??


だんだん人も多くなりそうな気配だったので、そろそろ最後の1杯にしよう。
最初から狙っていた、⑩を注文することにした。
――ついでに、イタリアン餃子も。それほどお勧めされてるから。実は、来たばかりのときに左隣にいた若い白人種らしき方が食べていたポテトが気になり、ポテトを頼むつもりだったのだけど、両方は無理なのでイタリアン餃子にすることにした。また、近いうちにポテトを食べに来られるといいけどな。


EPiC:BIG BAD BAPTISTA


ダークだったので、ゆっくり飲むことにした。
そうこうするうち、予約されていたらしい隣の3席は、日本女性3人が乾杯を始める。右隣のスカンジナビアン風の方たちも話が分かるみたい。
わたしの頭越しに会話が飛び交っていて、「しまった!」という気分。もう少し前に退散すべきだったが、お邪魔な位置に座っているらしい。
しかし、座ってしまったものは仕方ないので、飲み終わるまでこの席にいることにした。


イタリアン餃子は、なるほど、おいしかった。「ここで作ったデミグラスソースにチーズがかかっている」と、右隣の方々が言っていたが、そんな感じだった。デミグラスなのか、わたしにはよく分からなかったが、洋風ソースの味で、チーズが振りかけられている。それが溶けかかって、おいしい。
うーん、いいね、これ!


黒いビールを堪能して、いい加減帰れという感じになってきた。
周囲には人が溢れ始め、そろそろ皆さんが飲み始める時間帯になってきたのだ。邪魔な位置に座っている一見さんのわたしは、ちょっと肩身が狭い(勝手にそう感じているだけだが)。


もうすぐ飲み終わるし、そろそろ帰ろうかな。


でも、帰る前にちょっとショーケースを覗いていこう。だって、さっき、Hereticの缶が見えたし。
よし! これとこれは買おう!! と手に取る。これを買いたいと、レジでお会計。黒の僅かな残りを片手にショーケースをまた見に行く。


……と覗いていたら、わたしが黒いビールを飲んでいたのを見た、お誕生会風のお客さんたちが「これ、おいしいですよ」と教えてくれた。
へぇ~! ――でも高い!! 「あー、そうですよね、これ高いんですよねー」「こっちもおいしいですよ(もうちょっと安い)」


買って帰ろうかなぁ。


そんなことを思っていたら、入口付近のたったひとつの小さいテーブルに座っていた男性が、声をかけてくれた。
いつもは『Tokyo Ale Works』で飲んでいるのだそうだ。わたしが知っているのは有楽町付近のタップルームだけだが、板橋のお店で飲んでいるらしい。なるほど、板橋にもあったのか。


お勧めされた比較的お手軽価格の方の黒いビールを飲もうということになり、1缶買って分けた。1000円くらいの商品だったので、味見にちょうどいい。
ゴブレットに注ぐと、半分ずつにしてもそこそこの量に見えた。気持ち的に「しっかり飲んだ」と思えるのでちょうどいいグラス。
こってりした黒で、ま、これはビア仲間ケイさんに言わせれば「糖類が入ってるやつですね」というビールだろう。確かに糖類は入っていた。甘いので、冷たくてもおいしいやつだ。
話しながら、しばらく一緒に飲んだ。


でも、夕飯前に帰ろうと思っているわたしは、そろそろシンデレラタイムだ。
ありがとう! 楽しかったです!! またここで会えたらいいですね。


飲んだ缶よりもおいしいと勧められたビールは2缶しか残っていなかったので、とりあえず2缶買い占め、おいしかった比較的安い方も2缶買う。
次にビア友シキさんに会う機会があったときのため。また、えっちらおっちら5時間以上かかる行程を持参しようかな。


さてさて。二重にごちそうさまでした。
また来ることができて、そのときはポテトも食べられたらいいな。餃子も食べたいしなぁ。


帰ろう!!


……ところで、この日のもともとの所用は、わたしにいろいろな意味をもたらした。いい意味でも悪い意味でも。
わたしは振り出しに戻ったように感じて、週末はあまりよい精神状態ではなかった。悪いとも言わないけど。
はぁ、やれやれ。


ともあれ、『TITANS』はいい店だった。また来たい。See you!!


※最後の缶ビールで、いろいろバッジが出た。


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