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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

ラストドライブ⑥ BACCA BREWING

もともとは「宇宙のタップルームができたらしいんですよ、行ってみたいですねー」から始まった。「小淵沢だけ行くのも……」という気持ちも起こりそうで、では他にどこか観光しながらと思ったが、八ヶ岳しか思い浮かばなかった。そこで、「宇宙の後に、ちょっと足を伸ばして松本ブルワリーまで行く」というコースを思いついた。
結局、今回はUCHU BREWINGのタップルームは休業中で行けないと分かったので、松本市と長野市に行くのはどうかと検索してみた。結論として「長野は結構遠いですよ」というタカさんの一声で、長野県は広いという現実を知り、松本と東京のブルワリーを組み合わせたビアドライブになった。
松本市と長野市に行くことを考えていたときに、両方のブルワリーやタップルームを検索し、松本には『BACCA BREWING』というブルワリーがあることを知った。
意味も分からなかったが、検索中に「麦香」という漢字を見て、そういうことかと分かった。


ネット記事によると、「素敵なお店、素敵なご夫婦」「夢を叶えたチャレンジ」「ビアワングランプリ2021金賞受賞のジャンダルムスタウト」といった説明があった。


ホテルのロビーで待ち合わせて、いよいよビア巡りへ。


まずはBACCAから、とタカさんはマップを起動して案内開始。
「駅の向こう側のようです」
それを聞いてわたしは、歩きながらネット検索、お店の電話番号を探して電話をする。何時に着くか分からないと思ったので、予約はしていなかった。
しかし、もう向かっているのだから、席があるかどうか確かめてみよう。入れないなら先に『松本ブルワリー』に行くなり、方策を考えなければならない。BACCA BREWINGと松本ブルワリータップルームは駅の向こう側とこちら側に分かれているらしい。


「今から行こうと思っているのですが、お席はありますでしょうか?」と電話したところ、「何名様ですか?」「4名です」「えーと……あると思います」
電話の向こうで店内を見ているらしい感じがしている。
「あー、すみません、今埋まってしまったようです」
「あー、そうですか」とがっかり。
「2名のお席ならあるんですけど。あ、少しお待ちください」
電話の向こうで席を都合できるかどうか確認しているらしい会話が、なんとなく聴こえてくる。
「もしもし。大丈夫です」
「そうですか!」ホッ。「では、これから急いで向かいますので。たぶん、10分くらいで着くと思うんですけど」


席はどうやら都合してくれたようだと感じた。たとえば2人のお客さんが入ってきたところで、いったんテーブルをと言ったけど、ちょうど同時くらいだったからカウンターに移ってもらったとか。
ありがとうございます。わざわざここまで来たんだもの、よかった! 行くことができて!


お店に着くまで、気持ちが焦った。10分くらいで着きますと言ったけど、駅の手前で信号待ちして、駅を通り抜けるのにエスカレーターに乗って――申し訳ないな、大丈夫かな、と小心なわたしは気が気でない。


着いたー! 意外とお店、駅から近かった。



可愛らしい外観のお店だった。アメリカンなテイストもあるし、ヨーロピアンなテイストもあるような――お店自体は元は床屋さんだったとネット記事に書かれていたけれど、可愛い床屋さんだったのかな。


入口付近のテーブル席に4人座らせてもらうことができた。ありがとうございます!


何を飲もうかなぁ?
こうしてその時を思い起こそうとしたとき、「そもそもどんなビールがあったっけ?」とビール名はすっかり忘れてしまっていることが多いので、状況が許せばメニューの写真を撮っておくようにしている。でも、ビア巡りの何軒目かになっていて、既に酔っていたりすると撮ってないことも多いんだよね。


この日は、車中ビールとランチ時の瓶ビールしか飲んでいない。すっかりリセットされた状態での1軒目なので撮りましたとも。


この日のメニューリストに載っていたビール:
1.BACCAペールエール(アメリカンペールエール)Alc.5% IBU30
2.アップルエール(フルーツビール)Alc.6.1% IBU12
3.ヤリスDDH(ヘイジーIPA)Alc.7% IBU30
4.パピヨン(山椒IPA)Alc.6.1% IBU35
5.ESB(Extra Special Bitter)Alc.5.7% IBU32
6.ジャンダルム カカオスタウト(カカオスタウト ナイトロ)Alc.8.0% IBU40


あ、6番は金賞受賞の〈ジャンダルム カカオスタウト〉だったのか。「ナイトロ」しか覚えてなかった。



ナイトロは、最初に見たのはコーヒーだった。関連資格2つ目取得のため養成講座に通っていたとき、ランチに入ったお店でナイトロコーヒーというのを見て飲んだのだ。泡がだんだん液体になって上がってくる淹れ方のコーヒー。


このラインナップだと〈Yaris DDH〉かな、と思ったが、UNTAPPDで調べたらそうだった。4.00をつけているから、気に入ったようだ。


ホッシーさんが〈アップルエール〉を頼んだのなら、苦味を示すIBUが12という低さなので正解だったろうが、〈パピヨン〉を飲んでいたと思う。「あ、ピリピリする」と言いながら――冒険をするのが好きなんだな、人間て。


タカさんは〈ESB〉。スタウトなどは最後にとっておくつもりだったのだろう。


ケイさんは、「自分は飲める量が少ないと自覚した」と言い始めた頃で、最初からラスボスの〈ジャンダルム カカオスタウト〉を注文。「ナイトロって何だろう」と言いながら。
わたしはコーヒーだけでなく、『Distant Shores Brewing』でもナイトロのスタウトを飲んだよ。泡がだんだん液体に変わっていって、底の方から少しずつ黒い液体が昇っていく。
飲んだケイさんは、このナイトロの状態を「質量を持った残像」と表現していた。なるほどね。


先があるので、ケイさんは1杯に留めるらしい。
ホッシーさんは、もちろん1杯。
わたしとタカさんも、サイズは中サイズにしている。



タカさんはもう1杯、〈BACCAペールエール〉を注文。わたしは〈ジャンダルム カカオスタウト〉を自分も1杯注文した。
泡がだんだん沈んで黒い領域が上がっていく様(さま)を、段階的に写真に撮っていたら、マダムに「泡もおいしいので」と言われた。分かります~ でもこの様子を写真にも撮りたい~
泡がちゃんとかなり残っている間に、飲み始めた。


どのビールもおいしく飲んだ。わたしが他のよりも高い点をつけたのは、〈ヤリスDDH〉と〈ジャンダルム カカオスタウト〉だった。


いいお店だなぁ。松本まで来てまた飲むことはあるだろうか、と思うと残念。
帰るときにお礼を言った。「どちらから」と聞かれ、「東京から」と言ったら、すかさずタカさんが「私は地元なので」と言っていた。きっと帰省したときなどに友達と飲みに来るだろう。


ごちそうさまでした!
いつかまた、松本に来たい!!


To be continued…


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