友のためのテイスティング
多くのクラフトビールのお店がそうだが、ウェルダーズダイナーでも缶ビールやボトルビールの販売をしている。
年末に伺って、かなり飲み過ぎた日。
もともと缶ビールがあると眺めて買ってしまいがち。この日も何度かショーケースに行き、眺めたり考えたり。
酔った勢いで、スタッフさんに聞いてみた。「どれか買いたいんですが、お勧めはどれですか?」
「お兄さんのオススメ!」だの「お姉さんのオススメ!」だのは、わたしのクセ。親しい人からは眉を顰められたり、注意されることもある。苦笑いして許してくれる人もいる。でも言っちゃうんだよね。確かに、聞かれた方は困るかもね。
お姉さんは「ビールについては店長呼んできますね」と去って行った。
店長は「普段どんなのが好きですか?」と聞いてくれた。普段はニューイングランドIPAが好きです。ウエストコーストIPAも好きです。
「ニューイングランドIPAが好きならこれはどうですか」と言われた2種、「じゃ、それで!」と即決。酔ってるから気が大きくなっている。
おいしかったら、次にBBFFに会う時、持参しようかな。
「3本ずつお願いします!」
1本はテイスティング用。2本は、テイスティングしてすごく良かったら持参する用。持って行かなかったら、2本はなんとかして飲み切る。
なるほど。「ニューイングランドIPAが好きなら」という理由で選んでくれただけのことはある。濃厚な、ヘイジーな、おいしいIPA。
ただ、ラクトースっぽい(と勝手にわたしが思う)味がする。実はその味わい、あまり得意じゃない。味なのか、フレーバーというのか、マウスフィールというのか、アロマというのか、分からないが、とにかくラクトース感。
これは持参しない。
「持参」とは手持ちではるばる持って行くしかないので、無制限には持って行けないのだ。要冷蔵品は送れないことになっている。
お次はこれだ。
んー、いい感じ。香りがいい。飲み口も好き。
実は前のビールも、時間を計っていた。ゆっくり飲んだら、どのくらいでいわゆる「味変」するか。
45分くらい経った頃から甘みが増してきた。ふむふむ。メモメモ。
BBFFのところに持参するとしたら、1日に飲める量が限定される。それに、また次に飲んでみたら今度はもっとおいしく感じた、なんてことができない。貴重な機会を無駄にしないために、綿密に考えて選ばなければならないのだ。
これは持参組。
わたしって、けなげ……。