オンライン飲み会をしようということになったとき、ちょっと迷った。

昨年度の飲み仲間は、1グループのみ。
若きプリンス（偉い人）の傘下に集まる飲み好きたち。
もちろん派閥ってわけじゃないので、その人たちは他の偉い人の傘下にも集まるわけだけど、わたしが斜陽なんで、相手にしてくれるのが若きプリンスのみ。そして相手にしてくれる偉い人がいなければ、わたしと飲む必要はないのだ。正規雇用者同士は、三々五々親しい人同士で飲んだり、何かの委員会や趣味グループや同期組や同じところから異動してきた仲間とか、いろんな飲み会があるからだ。わたしとまた別の飲み会をする理由はないのだ。

話を戻すと、この1グループのみ。
ここに誘いをかける？
でも――たぶん＊＊さんはオンライン飲み会、嫌だろうな。職場のそういうのを家に持ち込みたくないんじゃないかな。
あと、＊＊＊さんは、オンラインでの飲み会っていうのに抵抗を示すんじゃないかな。

全体に誘ってしまうと断るのも気を遣わせるし、断られると「あ、誘っちゃって面倒な思いさせてごめんね」という気分になるし、と勝手に忖度してOKしそうな人を誘う。
陰でなんとなく聞いたところ、やはり2人ともそういう答えだった。
もう一人、断りたいんじゃないかと誘ってない人いるんだけど、その人にはまだ聞いてない。その人も家庭ではしたくないと言う気がする。

特に家族や同棲相手がいたりすると、オンライン飲み会は好みが分かれる。
・「家庭」という別環境に職場（や友達）を割り込ませることになる（侵害、侵入）
・パートナーなどに話が聞こえる（家庭外の自分を晒す）
・子供が入ってくる（飲み会に専念できない）（家庭の自分を家庭外の人に晒す）
・プライベート空間を晒す（背景を変えることはできるので、晒さなくてもいいが）

一人暮らしで、親しい友人とするとしても、好みが分かれる。

リモートはやはり対面の飲み会とは違う。
・話し出したり、相づちを売ったりするタイミングが分かりづらい。
・全員での会話にしかならないので、話し手１対その他全員　となる。
・表情、手ぶり身振り、など非言語コミュニケーションが読みにくい。
・目線が合いにくい、または合っているか分かりにくい。
・飲み物も食べ物も自分で用意するので、何度も席を立ったりする。

あと、オンライン飲み会でべろべろになるのはわたしくらいなので、いらんことまで話してる。
これが普通の飲み会ならスルーされることが多いが、オンラインは勢いづいて話してると、他の人同士で話せないからみんなが聞いてることになるわけで、後からの後悔が大きい。

オンライン飲み会をしている人の多くは、それが好きでしているというより、「飲み会の代替案」だと思うんだけど、違うかな。
それもかなり妥協した代替案。

わたしも好きだとは思わない。
ただ他にコミュニケーションの手段がないからするだけ。

特にわたしの職場飲み仲間の場合、LINEや電話で話したいとき話せるわけじゃない。
中にはつきあってくれる人もいるかもしれないけど、こうして場を設けないと話せない相手も多い。
だからオンラインでも場が設けられるならよしと思う。

本当は会って飲みたい。
友達同士なら「様子を見て夏くらいには会いたいね」と言ったりするし、人によっては会うこともできると思う。
けど、職場の複数人と飲むというのは、特に偉い人が入ったら「集まる」感が強くなるし、何かあったとき「公的飲み会をした」ということになりかねず、もうたぶん今年度は無理かも。
ワクチンできてればいいけど、そうでなければ秋冬になって寒くなったらまた流行るよね、新型コロナ。様子見で夏は終わり、秋が来れば次の波が来てると思う。（計画予想は悪いほうを考えておいたほうがいい）

職場以外の友人知人とは、場合によってはいい。
お互いの仕事や家庭の都合を合わせて、どこか中間地点を選んで、「いついつ会おうか」はハードルが高い。
オンライン飲み会はその点、会う頻度を上げられると思う。別にオンラインお茶会でもいいんだけど。
なぜか、「電話で話そう」というのはあまりしないけど、「飲み会」という表現を使うと開催しやすい気がする。やってることは同じなのに。

この場合は、１対１かな。
飲み会なら大勢で集まるのもいいけど、オンラインで友人だったら、年のせいかな、ゆっくり話したい。
電話感覚なんだろうな。
電話って、メール普及以降「相手の都合があるからツール」で急なときしか使わない。
SNSチャットツールが普及して、ますますそうなった。
だから昔の電話の感覚というか、今でいうと電話の気軽バージョンというか。

オンライン飲み会は、通常飲み会の粗末な代替案。わたしはやはりリアル飲み会がいい。
でも電話の代わり的に使うなら、オンライン飲み会の登場は今後わたしの役に立つかも。