契約社員的スタッフのたった１つの座を狙って、たくさんのパート的スタッフが気持ちの上で立候補している最中。

 

決定権を持つ偉い人に、「私、その座につきたいんです」ということを明言している人もいるという。

現場ではチーフのような役割の正社員的スタッフに、やたらと自分の素晴らしさをアピールしている人もいるという。

 

わたしはというと、なりを潜めている。

ダークホースだし。

 

いやはや、本当にダークホースだと思う。

「たくさんの人が狙っている」と言ったけれど、実際にはたぶんわたし以外に４～５人。

４人は確実だけれど、最後の１人は狙っているかどうかよく分からないそうで。

その狙っている人たちの誰も、わたしの存在に気づいてはいないと思う。

わたし以外の４～５人のメンバーは、お互いに「あの人が狙ってるはず」というのを気づいている（か、はっきり知っている）はず。

 

どっちにしても、募集されたらそれぞれに応募書類を用意して、面接に行かなければならない。

今、現にここで働いているパート的スタッフさんたちが応募する以外にも、普通に「ああ、悪くない条件じゃない」と思って申し込む人もいる。それが何人くらいになるものか、まったく分からない。

 

わたしや、狙っているパート的スタッフさんたちが、いくらできる限りの画策をしたって、面接に来たよその人が素晴らしかったら、そちらになってしまうかもしれない。

 

とにかく、公平に募集して、公平に面接して、公平に採用を決めなければならないため、誰にもはっきりしたことは言ってもらえないのである。

わたしはこれまで幅広い科目を仕事にしてきたし、何よりこの職場で一番大切な「人当りの良さ」を演じてきたから、手ごたえはあるのじゃないかと思うのだけれど、安泰とはいえない。他の人もそうかもしれないし。

 

それに、実は何年も前に契約社員的スタッフの座が１つ空いたとき、古株のパート的スタッフさんがその座についたのだそうだ。

もちろん公正な手続きを経て選ばれたわけだけれど、その人に次ぐ古株のパート的スタッフさんにしてみれば、「ということは、次は当然私よね」と思っているわけである。

その人がそう思っていることは、偉い人も分かっていたりするのである。

 

ああ、やれやれ。

「なんかいい感触！！」と思ったのだ。１月の中頃に今年初めて仕事に行った頃。

 

ところが先週、「えっ！」と思う急降下があったのだ。

 

ところがところが、わたしに空きのことを教えてくれた有難い人が、「実はちゃんと評価されているのだから、ポジティブに考えなきゃダメだ」と叱るのだ。

 

その人は、「そりゃ正社員的スタッフの待遇とは比べ物にならないけれど、でもこういう福利厚生もあるし」と熱心に言ってくれる。

「欲しいと思わなきゃ手に入らないものもあるし」

 

そうですね、わたしも今はこの契約社員的ポストが、はっきり明確に「欲しい」です。

 

「とにかく頑張って、面接はちゃんと受けるんですよ」

（ちゃんと受けるとは、ちゃんと行けということではなく、新卒学生が大変な準備をして臨むように心して受けろ、ということだ。）

 

でもパート的スタッフさんなど、その座を狙っていろいろな資格を取りまくったりしている人もいるそうだ。

そんな人にかなうだろうか？　わたしの資格なんて、たいしたものはない。

 

「考えたんですけど、そんな素晴らしい資格の人に対して、わたしがアピールできる点といえば、これまでの職歴じゃないかと思うんですよ。名前だけは泊のあるところに行ったことがあるし」

と言ってみたら、有難い人は、

「それはやめたほうがいいです」

 

･･････え？

 

うーん。前に「やる気を見せろ」って言っていたのに。

「それは職歴に書かないほうがいいってことですか？」

「書くのはいいですよ。でもいつものとおり、自然で、柔らかい態度で」

 

それは、アピールをしすぎるとうざく見えるってこと？

 

でも「面接ではやる気を見せないとダメ」と言っていたじゃないですか。

「チャレンジするっていう気持ちを見せないと」とか、「ただ、そういうのがあるって聞いたから応募したんです～、みたいにしているのは、絶対ダメですよ」とか、言ってたじゃないですか。

 

面接は、わたしもパート的スタッフさんたちも、まったく関連がない人も参加する。

この人の意見がかなり重要らしいので、たとえほかの偉い人が「うん、この人はなかなかよくやってくれていたからな」と思ってくれても、ダメなのだそうだ。

「だから頑張るんですよ」と叱咤してくれるが、どうやったらいいか分からない。

 

なにしろ、急上昇して少し平和な気持ちになっていたのが、急下降して不安な気持ちにさせられ、それが解消されないままどうしたらいいか分からない面接のやり方。

実際のところは募集もまだで、応募もまだ。面接にたどりつけるかどうかも、まだ不明。

 

１～３月はわたしの休暇期間と思っているのだが、全然気持ちが落ち着かない。