日本酒BARでは、最後にもう1杯、すばらしくおいしかった〈Silver Lining〉を飲んだ。
お開きにしましょうか。

「さやせんせーはYEBISU BARですよね」
コヤマさんが言う。
え？
「二次会、行きましょう」

え？
エビスバー、ひとりゼロ次会で行ったよー。言ってくれたら行かなかったのに。

実はこの日、タカさんと電話で話す約束をしていた。しかし、コヤマさんとの約束が入った。あまり長居をせずに帰ろうと思っていたが、やはり飲み始めると楽しくて時間が過ぎるのが早い。
結局、少しだけ、と再びのYEBISU BAR――

乾杯して、サラダとわかさぎのから揚げを食べた。コヤマさんにとっては、これが食事なのだろう。太らないように気をつけている人だ。

2杯くらい飲んだところで、わたしは先に失礼させていただくことにした。
「タカさんと電話する約束をしているので、先に帰ります」
「タカせんせーとですかー。はーい。さやせんせーは、我々よりタカせんせーの方が大好きですからね」
はいはい。とにかく失礼します。

お店を出たが、電車に乗ってしまったら電話ができないし、もうまもなく時間になる。
広い駅構内で、ベンチに座って、タカさんと話をした。

しばらく話していると、ふたりで楽しく話した後のコヤマさんとケイさんが通りがかった。
「さやせんせー、まだタカせんせーと話してるの？ 何、それにこんなところで話してるの？」
コヤマさんがやって来たので、せっかくだからみんなで話すことにした。

タカさんと入れ違いに戻ってきたコヤマさん。
タカさんは入社時のコヤマさんの指導役のような存在で、ふたりの絆は強い。
ケイさんとタカさんは、先々月3月まで“いつメン”グループとして一緒に飲み歩いていた。

最後は正社員同士3人で話してもらい、飲み会も電話も散会になった。

はぁ。
なんだか、楽しい、忙しい、飲み倒し、そんな日だったな。

お疲れさまでした。おやすみなさい。

End.