エレナとデイモン、その後
「ヴァンパイア・ダイアリーズ」のエレナ役ニーナ・ドブレフと、デイモン役のイアン・サマーハルダーがカップルになったが、そのちょっと手前の2人の間にケミストリーがかもしだされていた頃がとても良かった、と以前書いた。
http://ss2s.muragon.com/entry/72.html
カップルになってしまってからは、ちょっと「たまらない恋のドキドキ感」がなくなったかな、と。
しかしニーナとイアンは破局。
泥沼の状態に。
ドラマの展開も、まるでリアルの2人の仲をそのまま描くかのように、2人は深く愛しあい、破局してボロボロ。それもエレナから別れを告げた形(キャサリンに体を乗っ取られていたのだが。)
ニーナから振ったのと、その後のイアンの若干の荒れぶり――まさかデイモンほどではないけれど、新たな恋人を見せつけるように撮影現場に同伴したり、それがまたニーナの親友だったり。
わたしはドキドキさせてくれていた頃のデイモンがお気に入りで、もー自分が恋でもしているかのような気持ちだった。
デイモンにあんなふうに愛をささやかれたりしたら、そりゃもうすごいだろうな。(太った中年のわたしにデイモンが優しくしてる図なんて、見た目は滑稽だけどイメージの中ではフォーカスかかってて素敵なのだ。)
もちろんテレビの中のキャラクターだから疑似だけど、まるで恋のようなもので、わたしは気持ちのコントロールが全然つかない。デイモンが素敵に見えて、好きで、気持ちを抑えられない!って感じ。
まあ、そのくらいデイモンは良かったのである。
演じているイアン・サマーハルダーはそれほど好きじゃない。プライベートの彼は、わたしには不精ひげにしか見えないものを生やらかし、わたしには笑っちゃいそうな服を着こなし、髪型も今一つで、全然ダメだったのだ。
エレナ役のニーナはニーナで撮影に彼氏を同伴して仕返し、お互いに新パートナーといちゃいちゃ。お互いにムカついて、嫉妬というかイラついた気持ちになり、もう泥沼。
そのため、エレナとデイモンのシーンを減らさなきゃならなくて、エレナは出番が減っておかんむり。もうやめたろか!というところらしい、という話も見た。(でもSeason5、そんなにエレナの出番少なかったかな? 人がいっぱいすぎて、別に気にもならなかったが、それは製作側の作戦勝利ってことなのかな。)
そんなわけで、もう嫌になったニーナ、作品自体どうでもよくなったのか、Season6をもって降板してしまうというほど。(アメリカではSeason7がどうやら始まるようで、ネタバレサイトなどが騒がしくなりつつあった。)
その割には、ニーナとイアンのシーンは、思ったより多い。
ニーナはエレナとキャサリンと、2役やっている。エレナとデイモンの絡みだけでなく、キャサリンとデイモンの絡みもあるのだ。
そもそもエレナは、カテリーナ(キャサリン)・ペトロヴァのドッペルゲンガーなのだ。だから同じ顔。Season5では源流となる初代も出てきて、エレナは3役やっていた。でもこのSeasonはドッペルゲンガー出まくりになっていて、ステファン役も何役もやっていたからな。
で、エレナに振られたデイモンが大荒れに荒れて、ヴァンパイアなものだから人を殺しまくって、自分もヴァンパイアウィルスに感染して、大騒ぎしていた。
話はどんどん進んでいくが、意外とニーナとイアンの絡みは多い。
もう破局してるんだよね? とときどき思う。
ニーナとイアンのラブラブシーンは面白くなくなるかと見ていたが、うでもなかった。
泥沼な2人が火花を散らしあって、それはそれで迫力があった。
もうデイモンにドキドキ切なくなることはなくなったが、画面上の2人がスパークしているのは見ごたえがあった。
嫌な相手とキスをしなきゃいけなくなって、より燃え上がっちゃうような、憎しみのサディズムみたいな、そういう感じのエロスなのである。
憎みあうといっても元は恋人同士、愛憎の入り乱れた感情は、それはそれで迫力だった。
体をつかんだり、抱き合ったり、見つめ合ったり、キスをしたり、そういうのを、かつての激愛相手と、今の嫌悪感やイライラを抑えて演技しなきゃならない。それにヴァンパイアという設定のため、動きが乱暴で早く描かれている。まさに火花が散りそうなのである。
イメージとしては――
父を殺した首領(とか王とか)の妾にされ、憎みながらもベッドを共にしなければならない設定のストーリーとか。
そういう愛憎が高まる、一触即発の空気感。
デイモンが悪鬼のごとくなっていたとき(通称リッパー(殺人鬼)状態)、目付きにすごみがあるように見えて、よかった。
演出マジックなのかもしれないけど。
Season5はまだ全部見ていないけれど、Season6までネタバレサイトを見てしまった。
それで楽しみがあるの?と思われそうだが、もう安心して見られるというものだ。