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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

2024.01.29-01.31|春が来た② 羊蹄ビール


この店は、ビアパートナー シキさんが遠隔地に行ってしまうという頃にできていた。いや、正確に言うと、その頃に気づいた。とにかく、そう前からはなかった店舗だ。
世界のお茶専門店として、多くの都道府県にある。
なんだかかっこいいお店だなとは思っていた。だが、シキさんがいなくなってしまう前の2、3ヶ月はあまり余裕がなかった。
本当にシキさんがいなくなってしまう、もうあと少しでいなくなってしまうという時期になり、通りすがりにふと店内に冷蔵ショーケースがあることに気づいた。店のガラス壁のすぐそばに置かれていたので、店の外からでも見えた。「あ、ビールがある」


『LUPICIA BREWERY』〈羊蹄山麓ビール〉というのがあるらしい。
そのことはシキさんには話したが、「だけど、もう残された時間は少ないから、お試しのビールを飲んでいる余裕はないと思う」とわたしが残念そうに言ったら、「そうだね!」と明快できっぱりした答えが返ってきた。
だよね……


残り少ない時期は、自分たちの内臓と時間とを考え、厳選して飲んでいた。
(これが飲み友タカさんだったら、新しいもの好きだから「飲んでみたいですね」と言ったかも。「**は(どんなに素晴らしいビールでも)前に飲んでますし、飲んだことのないビールを飲みたいですね」と言われたかも。)


あのとき諦めた〈羊蹄山麓ビール〉、飲んでみよう。


もうすぐまたシキさんやタカさんと飲める見込みだった。
飲んでみて、すごく気に入ったら一緒に飲めるように用意しようかな。


自分が持ち帰れる量には限界がある。帰りの道程を考えれば、さらに限界量は低くなる。
というわけで、2日に分けて買うことにした。


MICANNE(Fruit Gose)
NISECOISE


ENGLISH PALE ALE
IPA


レジでお会計をする際、その場に並んでいたスコーンなどをつい買ってしまった。イングリッシュスコーンって、好きなのだ。なんだかおいしそうに見えた。
実際、家でビールの合間に食べたら、大変おいしかった。2日に分けて買ったビール、2回目のときも買ったくらいだ。
――ただ、それほどのおいしさだ、決してお安くないので、2度目は買っていない。


初日は比較すると軽いと思われる2種をチョイス。
2回目は、ラベルの色からして「がっつりしてますよ!」という2種を選んだ。


マークが羊の角みたいで、羊蹄ビールらしくてよかった。


この体験をシキさんと共有したい。
が。
無理だろう。


持参するのは大変だ。ボトルだし、4種あるし。他にもたくさんビールがあるし。
今の自分にとっての頂上のビールしか選べないのだ、限られた腕力と飲み時間だから。


ああ……。こういうものを気軽に「じゃ、今度のビール研究会でテイスティングする?」と話し合えた頃が恋しい。


ところで、この羊蹄ビールのラベルの富士山みたいなイラストは何なのだろう? 北海道にある山なんだよね、きっと?
ちょっと検索してみると、羊蹄山という山があると分かった。「北海道の富士山」と言われているそうだ。そりゃ「富士山みたい」だゎ。
美しいマークだ。


いつか――いつの日かでいいから、一緒に飲みたいね。

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