Bittersweet Maybe - Bubble Talk -

Status Message:I am strong enough

Under the Storm: ひきこもる気持ち

白い花なんだろ


新型コロナが猛威を振るい始めた頃、学校の休校措置よりは遅れながら、わたしが働く職場でも営業停止状態になった。
スタッフは出社しているけれど、利用者は自宅待機。


ある利用者さんがやむを得ない用件で3月の終わり頃にやってきた。
都知事の「週末の自粛要請」の会見の前だった。


若い発達障害のその人が、相手と話しているのが聞こえてきた。


「○○さんは、どんなことをストレスに感じますか?」
この質問は、普段の生活や仕事をする際などに感じるもの、つまり○○さんの傾向や特性について確認するものだったと思う。
だが、○○さんは、
「今回、コロナウイルスのために自宅待機になって、ずっと家にいるのが自分にとってはストレスだと分かりました」
と答えた。
質問者の意図となんとなくちょっとずれているように感じたが、そのために生活のしづらさを感じるのが発達障害に見られる困難のひとつである。(職業病で言わずもがなかもしれない説明を加えてしまうと、発達障害なら一律にあるというわけではないし、その程度も個別に違う。質問者がもっと明確な問い方をすればよかったのか、問われ方ではなく今一番気になることに焦点が当たったためかも、人と場合によると思う。)


「それは、人とのコミュニケーションがないことがストレスだということですか? 外に出られなくて運動できないことなどがストレス?」
「あ、人と話をしなくても別に大丈夫なのですが、ずっと家の中にいて光を浴びないとうつの傾向が出てくるということです」


人が大勢集まる場所やイベントに出かけたりしなければ、ちょっと近所を散歩するくらいはいいのに。○○さんがつらくなってうつになっちゃうよ。
うつ病やうつ病の再発予防に対し、運動や光を浴びることは良い効果がある。
○○さんは発達障害であり、うつ病の診断があるが今は服薬で落ち着いている状態。
うつ傾向が大きくなって再発しないために、適度な運動や昼間に太陽の光を浴びたほうがいい。
でも「自宅待機」と言われたから、言葉通り受け取って、害のない散歩もしないでいるんだな。と心配になった。


その後、散歩なども自粛とされ、感染数の増加に伴って規制の言葉も強くなっていったので、○○さんがどうしているかとときどき思う。
説明してくれたり、相談に乗ってくれたりする支援者とも切り離されている今、きっとそういう人は他にもいる。


なんとか食い止めようと強くなっていく単語や言葉、行間や空気を読めずに受け取ってしまって苦しい思いをしていることがあるかもしれない。
そのとき、援けてくれる誰かとつながっていることを願う。


本当は、自分で何か方法を思いついてやれるといいんだな、と今思った。

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