どんなことでも、何かの形で成果があるっていい
4月はそれなりに疲れた。
それほど仕事に気合いを入れないつもりだった。でもやっぱりちょっとは疲れた。
あまり新しい職務に期待をしないつもりだった。でもやっぱりちょっとはため息が出た。
プライベートを大切にするつもりだった。でもやっぱりなかなかできなかった。
家には仕事のことを、仕事自体はもちろん、気持ちも記憶も持ち帰らないつもりだった。でもやっぱり100%は振りきれない。
ふと思うのは、やっぱり3月末までに、前からやってみたいと思っていた電子書籍を出版までしたのって、よかったなってこと。
それが売れるってわけじゃない。
誰かが「すごくよかった」と言ってくれるわけでもない。
人生が何か変わるわけでもない。
それでも、何かをしようとして、ちゃんと出来上がって、それが形になっているのはいい。
「わたしはこれをした」と思えるから。「これを作った」とか「出版までもっていった」とか。
それは、そうだな、たいしたことじゃない。
「今日はウォーキングをしよう、ちょっと長い距離だけど、川沿いにあそこの公園のところまで」と思っていて、ちゃんとその公園まで行けた。――そんなこと。
その手前で挫折しなかった。思っていたところまで行けた。――そんなこと。
それでもそれが、自分にとって何らかの達成感になっている。
ホント、自分にとってだけのことだけど。
それで何かが変わるわけじゃないことだけど、少なくともひどい気持ちになるのが多少防げる。
ひどくボロボロになるのを、少し支えてくれる。
そういう「少し」の「支え」がいくつかあれば、ボロボロになったかもしれないのが、「ちょっと疲れた」くらいで終わるかもしれない。
だからホント、やっておいてよかったな。
無料キャンペーンをしたら、持っていってくれた人が思ったよりいた。
最初のときと次のときと合わせて、20人くらい。たぶん。
それがまた、すごくうれしかった。
だって、ただでもいらないものって、けっこうあるでしょ。
そういうことが自分を支えてくれるから、やっておいてよかったな。