2024.04.27-04.28|GW第1部:趣味の合間に角打ち・家飲み
2024年度のゴールデンウィークは、前半と後半に分かれている様相だった。4月27~29日の3日間と、5月3~6日の4日間で、間に3日間の平日が挟まる。
有休休暇を取って長いお休みにするつもりはないので、前半3日、後半4日だ。特に出かける予定はない。何をしようという企画もない。とりあえず前半は、趣味にいそしむことにした。ビール日記を書くことだ。2023年度の記録は滞っていた。
前半初日、27日。予定通り趣味にいそしんだ。しかし、年齢というのは趣味にさえも影響するもので、思ったようにはかどらない。午後になり、やる気もかなりダウン。
ちょっといつもの酒屋に角打ちに行ってみることにした。
この日繋がっていたのは『志賀高原ビール』の〈アフリカペールエール〉だった。大変おいしかった。
気分が良くなって、ショーケースを覗き、飲んだことがないビールがあったら角打ちして行こうと思った。『忽布古丹(ほっぷこたん)醸造』〈Jumping Koala〉、これは初めて見た。ボトルからプラスチックカップに注いで飲む。さっきのビールと比べると色が濃い。
好みとしては、〈アフリカペールエール〉の方が自分に合っていたかな。
するとそこへ、常連の女性がやって来た。明るい方で、試飲会や角打ちのときはいろんな人と会話をして、場を明るくしている人。この近くで働いていて、帰宅前に立ち寄るのだそうだ。土日は出勤で平日休みの仕事だと言っていたと思う。だから週末だけの角打ちや試飲会に立ち寄ることができる、というわけ。
常連さんなので、ビール担当お兄さんとほがらかに話しながらアフリカペールエールを注いでもらっていた。
「もうすぐなくなりそう?」
「あー、もうすぐだと思いますね」
なくなると次の樽が繋がるそうだ。
「次は何?」
「open airにしようと思ってます。そっちもペールエールなんで」
そこへ、もうひとり常連さんがやって来た。わたしより年上だと思う男性の常連さんで、見知った顔には話しかけてくれる。
近くにお住まいなのだそうだ。すぐ近くだったか、1駅くらい離れたところだったか、とにかく気軽に来られるところにご自宅があるらしい。
「おお、来てたんだね」と常連のお姉さんとご挨拶。「なくなるの?」
「もうちょっとらしいですよ」
「じゃ、飲んで行くか」
そうなのか。なくなると次の樽が繋がるのか。
来店のタイミングによっては2種類の生を飲めるんだ――
自分とお店のタイミングが合うかどうかなのだろうと思った。
土曜のうちになくなれば確実に次を繋げるだろう。日曜の終わり頃だと、空いても次の樽を繋げることはないかもしれない。いずれにしてもなくなるかどうかはどのくらい消費されるかによるわけだ。
「え、違うビールが繋がるんですか」とわたしもつい反応する。
「そうですね。もうちょっとかなぁ」とお兄さんは樽を傾ける。
それならもう1杯〈アフリカペールエール〉を飲んで、期待をかけてみようかな。好みだったし。
「じゃ、もう一度、アフリカペールエールいただきます。大きい方で」
常連のお姉さんの明るい社交性で会話が盛り上がる中、ビール担当お兄さんも加勢してくれる。
「どうですかね。もうちょっとかな。これ、まだ自分買ってないんで、グラウラーに詰めようかな」
お兄さんは奥の従業員オンリーエリアに消え、大きなグラウラーを持って戻ってきた。好きなビールは生をグラウラーで買って自宅で飲むようだ。
そこまで頑張って、他のお客さんもやって来て加勢し、ついに樽が切れた。
『open air』〈remix〉というペールエールが繋がった。
1杯だけのつもりで来たけれど、では、それもいただこう!
UNTAPPDを開くと、こちらはPale Ale – Americanと書かれていた。
オレンジ色がかった金色のビール。缶を並べてもらって写真を撮る。
これもおいしく飲んだ。
常連のお姉さんと常連のおじさまと乾杯。
自分を「常連のおばさま」とは呼ばないし、女性だったらもっと違う表現をすると思うのだが、「おじさま」と言いたくなるほどよい貫禄と熟年の気さくさがある方なのだ。
無事に2杯目を飲み、2つ3つ飲みたいビールを買って、お暇(いとま)することにした。
ごちそうさまでした。
翌日、28日、日曜日。
「今日もビール日記頑張ろう!」と思う。前年の2023年度を終了させようとしていた時期。
遅滞がないように書いていればいいのだが、日々に取り紛れて書かない日が何日もあると雪だるまのように膨らんでいき、膨大な未着手記事の山になる。趣味だから放っておいてもいいのだが、「いっそ書くのをやめよう!」と思えない限り、時が経てば経つほど心の負担になる。
2023年度は毎日のように飲んでいたから、書いても書いても終わらない。
15時を過ぎて、2日間の疲れが蓄積してきてどうしようもなくなった。エネルギー補給しよう。
酒屋で手に入れたお初ビールを開けることにした。
つまみには、連休前の木曜日に懐かしい仲間が集まった飲み会でいただいたお菓子。
かつて、資格を取るために大学の通信課程に通ったときの仲間のひとりが、苦節3トライでついに資格取得に至ったお祝いだった。皆、社会人で、資格取得のために通っていた。通信課程と言っても、スクーリングや試験で頻繁に学校に行くので知り合いになる。コロナ禍があって大勢で集まることが社会的に無くなり、疎遠になっていた。
コロナが第5類という割と普通の扱いになったから、もう集まろうと思えば集まれるけど、きっかけが必要だった。そこへ「ついに合格!!」の人が出たので、よいきっかけとなった。集まったのは当時の3分の1くらいの人数だったが、それでもよく集まれたと思う。
ついに合格したというくろさんは、いつもおみやげをくださる方だった。
処方箋薬局の袋に見立てて、中に小さなお菓子を詰め込み、それぞれのお菓子の効能を面白く書いてくれる。
気持ちが元気になるおみやげ。「あげせん」は「いつもキブンあげてこう!!」、「おっとっと」は「なんとかなるおまじない おっとっと!!」、「ポテト丸」は「なんでも○、いつでも○」
ちょっとした言葉が、こうして「内服薬」と書かれた袋に入って、優しいアイディアとして書かれていると、まさにほっこりする。
『Taros Brewing』〈TOPOLOGY #4〉
『Yellow Beer Works』 〈Yellow Devil〉
『West Coast Brewing』〈Full Hop Alchemist Ver.35〉〈Legendary Drop〉
ついでに『キリン』〈晴れ風〉
『Taros Brewing』や『Yellow Beer Works』は「最近よく酒屋で見かけるようになったな」と思う。
本当に日本にはクラフトビールのブルワリーが増えた。追いきれないので、情報の最先端を行こうとは思わない。もともと新しい情報についていくのは得意ではない。
さまざまな日本のブルワリーのビールを飲めるようになったので、海外のビールを飲みたいと思うことが逆に増えた。つまり、日本のブルワリーのものなら「クラフトビール」は「いつでも手に入るもの」になってきた、ということだと思う。だから時々、「海外のビールを飲みたい」と思う。アメリカ、イギリス、オーストラリア、北欧、その他。
〈Full Hop Alchemist Ver.35〉はいつものごとくおいしく飲んだ。さすが、フラッグシップ(だよね?)。Ver.34は飲んだかどうかも覚えていないので、比べようがない。
この後に出たVer.36を見かけたとき、まだわたしの小さなビール冷蔵庫にはVer.35が残っていた。どちらが好きだったかというと、わたしは35のほうがより好みだった。
――でも、その日の体調や気分やシチュエーションによっても違うから、“自分だけの”比較としても定かとは言えない。別の日に飲んでいたら、違った感想を持っていたかもしれない。
〈Legendary Drop〉はとてもおいしく飲んだ。素晴らしい!!
どちらもやはりWCB、「ダブルホップでboozy」の〈2X〉バッジと「アルコール度数10%超え」の〈SKY’S THE LIMIT〉が出た。
“Boozy”は、酔っ払い、大酒のみ、大量のアルコールを含むことなどを指すそうだ。相対的に度数が高いものが多いベルギービールでもよく見かける形容詞。
3日間のGW第一部は、相変わらず「我慢できなくて飲んじゃった」で終わったな。
ごちそうさまでした。

