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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

2024.03.15|下見飲みの後のオンライン飲み会


今の部署長には可愛がってもらったと思う。
特に何かしてくれたというのでもないし、特にわたしに目をかけてくれたというのでもない。ただ、話しかければ気さくに答えてくれて、仕事上の相談や聞きたいことがあるときは対応してくれた。
非正社員のわたしには直接指示することはほとんどなかった。でもたぶん、わたしのことを見てくれていて、どういうふうに仕事をしているか、どんなことをしているか、ある程度把握してくれていたと思う。鋭い人で、誰のことでも把握していたと思うけど。
ただの感覚だが、わたしのことを少しは評価してくれていたと思う。非正社員に対しての評価だから、正社員に対するよりだいぶ甘い評価をしていたろうけど。
わたしはこの部署長をもともと尊敬していた。少しは評価してくれたと感じるのは嬉しいことだった。


コロナ禍はついに終わった。けど、終わって初めての年。世間でも飲み会などが復活し始めていたが、コロナ禍3年間の前と後では変わったと思う。
わたしが働く職場では、かつて、年度末には会社全体の送別会、部署ごとの送別会、業務グループごとの送別会、その他のつながりの送別会、親しい人同士の個別の送別会と何度も送別会が行われていた。
慣例となっている送別会、つまり公式な送別会は一切なくなった。親しい人たちがそっと送る会を計画するけど、コロナ禍という時代ゆえ人数も絞るのでひっそり行われた。


今の部署長は去ることが決まっている。定年年齢は過ぎていたが、雇用延長期間に入っても上級職を務めていた人だ。いよいよ上級職を下りて、ゆっくり働きながら引退の年を待つ時期に入ったみたい。
上級職のトップの地位にいて、定年になって一段下がってわたしのいる部署の部署長としてやってきた人だ。


コロナ禍が明けて初の送別会シーズン、以前の慣例は崩れてしまった。
お別れ会ってあるのかなぁ?


コロナ禍の最中に去っていった部署長がいたが、その人のときは送別会の話を聞かなかった。ずっと後になって、誰かが言うのを聞いた。「**部署長が去るときは、正社員だけで送別会をしたんですけど、その時に――――」 そうだったんだ。
わたしは知らなかった。その部署長も、よくしてもらったと思っていたし、お別れもろくに言えず残念だった。でも、ちゃんと正社員たちで送っていたんだな。


今の部署長とは、去ってしまったらもう会うことはないだろう。最後に一度飲む機会があったら嬉しい。けど、正社員の会が既に企画されているかもしれない。何人か誘うとしたら、同じ人になってしまう。
正社員の会があるかどうかはわたしには分からない。あるとしたら誰が幹事で誰がメンバーか分からない。部署長はもともとご家庭の事情であまり遅くならないように帰る方だ、会などは遠慮されているかもしれない。どうなっているのか確認できずにいるうちに日が過ぎて、3月も半ばになってしまった。


たまたま出会ったナリーさんに思い切って聞いてみた。
「わたしは**部署長にはお世話になったので、最後に一度は飲みたいんです。ふたり飲みでもいいと思っているんですけど、何人かいた方が部署長は気楽でしょうし、誰か誘おうかと思うんですけど、もし既に予定があったらかぶっちゃうかもしれないし。**部署長のお別れ会って、計画されているんでしょうか。以前の部署長のとき、正社員の皆さんで送ったという話を聞いたので、今回もそういう会があるのかと思って」
「あー、そうですねぇ。有志の会をするという話を聞いてます」
「そうなんですね! 送る会はあるんですね。じゃ、わたしはふたり飲みか、誰か1人か2人誘って軽く飲むか、お願いしてみます。ありがとうございます!」


ナリーさんに聞いてよかった。状況が分かった。
一杯だけでも飲めたらいい、ケイさんとホッシーさんは来てくれるだろう。都合がつかなければ、そのときはふたり飲みでお願いしよう。


3月13日、わたしは意を決して、部署長に言ってみた。
「この2年、近くで働かせていただき、学ぶことが多かったです。**部署長には大変お世話になったと思っているので、最後に一回は一緒に飲みたいです。ご都合のつく日があったら、飲んでいただけませんか?」
「おお! いーよ」
「いつがよろしいですか?」
「いつでもいいよ」
「え、いつでもいいんですか」
「なんにも予定入ってないから、いつでもいいよ」
「他に来られる方がいたら、誘ってみようと思うのですが、そうすると金曜がいいでしょうか」
「おお。15日も空いてるし、22日も空いてるし、29日も空いてるよ」
「分かりました。15日はあさってですし、では22日と29日を空けておいていただけますか?」
「おお、いーよ。22日と29日な」
「よろしくお願いいたします」


どういうこと? 有志の会は??


「ナリーさん、有志の会ってどうなっているんですか?」
わたしはナリーさんに会いに行って、聞いてみた。
「私もあの後聞いてみたんですけど、決まらないうちに時間も経ってしまったので、プレゼントを用意して渡すことになったそうです」


そうなんですか。
**部署長ほどの人が送別会なしなんですか。それはちょっと……。
それなら、これは送別会のつもりではなかったけれど、できるだけいろいろな人に声をかけてみようかな。


となると、いろいろすることがある。
参加者を決める。お店を決めて予約する。プレゼントについて確認する(有志の会の方々のプレゼントをそのまま使わせてもらうのはどうだろう)、参加者にお知らせをする。


もう1週間くらいしか日がない!
その間にわたしの使えない日がある。最後に残っていた不採用通知の来ていない応募求人の最終面接の日、祝日。それ以外に1日はすぐに高田馬場ビール食堂に向かう予定で終業後の時間が使えない。


かつてはトップだった方なので、他の部署の人にも声をかけてみた。
実はその部署にも異動する人がいるが、今回は主役を1人に限りたいと言ったところ、最初に声をかけた人は「うちの部署の送別会はもう終わったので、それでいいと思います」と教えてくれた。
終わったの!? え、平の社員の送別会は行われているのに、部署長の送別会はずーっと保留だったの? 絶対その送別会の話は部署長にもどこからか伝わってるよね。――と、部署長に敬愛をちょっぴり感じているわたしは悲しさを覚えてしまった。


この日、わたしはタカさんとオンライン飲み会をするはずだった。だが、開始は20時だったので、繁華街を少し探索。端から端まで歩いてみる。
正直、どれを選んでいいかなんてわからない。ネットで見て良さそうでも実際に行くと違う。
とりあえず外からでも見てみようと思って探索に来て、良さそうに見えるお店が2つあった。良さそうに見えるだけでいいならもっとあったのだが、値段が高いことが分かっている店だったりした。2つのお店でいえば、こっちがいいと思うお店を外から眺めた。
どんなところかちょっと入ってみようかな。


1杯と枝豆とキャベツくらいで軽く飲もうと思ったら、キャベツのボリュームがあり、お酒が足りなくなってしまった。なので、2杯。


お店を急いで出ることになり、家に着いて顔や手を洗ったり着替えたりしたら、すぐに時間になった。


タカさんにこの送別会の顛末を話しながら飲んだ。タカさんは的確なアドバイスもしてくれた。


飲んだビールは:
Y.Market Brewing:New鬼ヶ島VI
open air:red ryeder
open air:decadence


お話できて楽しかったし、嬉しかったし、送別会については有難い助言ありがとうございます。


あー、飲み過ぎたかな。オンライン飲みの3缶は、タカさんとのふたり飲みだからちょっと特別なビールだった。
おやすみなさい。

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