2024.01.19-01.21|anniversary week or month
ドラマを見ていた。なんとなく見ていた『ゾーイの超イケてるプレイリスト』、Season2の放送を見ていたら、主人公ゾーイがバースデーに母マギーと話している。セリフは忘れてしまったが、内容は誕生日を祝うのは一日だけでなくてもいいということ。
昔からお誕生ウィークをしてきた。1週間毎日ごちそうとケーキで祝う。いいのよ、お誕生マンスだって。3ヶ月だっていいのよ。
いろいろ悩みのあるゾーイを励まして言う言葉。
そうか。お祝いは1日だけでなくてもいい。
わたしもアニバーサリーウィーク、アニバーサリーマンスをしてもいい。
特に何もない年末からのわたし。
転職活動も進展がないし、諦めかけている。でもまだ引っかかっている案件があって、それは最後までやりきるつもり。そこに行きたいからではなく、きっぱり諦めたいから。
転職活動がうまくいかないとき、つい5月から6月にかけての応募のことを思い出していた。もしあのとき、こんなわたしに内定をくれたあの会社に行っていたら、今頃どうだったろう……。分かってる、週一休みは無理だったろう。仕事内容にも飽き足らなくなったろう。人間関係は早いうちに行き詰っていたかも。でも思ってしまう――本当にもう今の会社はもうたくさん!と思ったとき。
「もしもあのとき」
そうならないように、今度は最後までやる。
12月頃に結果が出た会社は、書類選考に受かり、一次面接をしていただき、そこで聞いた勤務条件は望みを下回っていた。もし採用となったら、自分はやっていけるだろうか。もし採用となったら、お断りしたほうがいいのではないだろうか。そうだとしたら、二次面接をしてもらう手間をかけさせずに辞退したらいいのではないだろうか。
そんなことを思っていたが、とりあえず最終面接ということになっている二次面接は受けた。
そして不採用となった。
そういう結果をちゃんと受け取ってよかったと思った。途中で諦めていたら、今の会社が心底嫌だと思った日に、ふと考えてしまうだろう。「条件は合っていなかったけれど、あのとき断らずに最後の面接を受けていたらどうだったんだろう――」 ちょっとわたしの希望とは違ったんだよなぁ、でも、今の会社で嫌な思いをし続けるよりよかったかも、と嫌な思いをするたび思うだろう。嫌な思いは結構頻繁にするに違いないのだ。でも、そんなことは思わなくて済む。自分が断るまでもなく、向こうから「あなたは要りません」と言ってくれている。
自分なんて採用基準に達していなかったのに、「もしあのとき」と考え続ける羽目になる。
求人も見続けていた。希望に合うものはなかったが。
でも今は、希望に合うものがあっても、そこは絶対不採用になるのだと自分でも分かっている。自分が希望するようなレベルに達していないのだ、自分のキャリアや能力が。
諦め、失望、うんざりする未来、そんな時期だもの。
アニバーサリーウィーク! マンス!!
この週末は特別仕立てで飲んでみよう。金土日とアニバーサリーウィークエンドだ。
『NOMCLASSIC』〈STICKE〉
『宮崎ひでじビール』〈Aromatic ORANGE ALE〉
『京都醸造』〈白魔術〉
『NOMCRAFT』〈NIGHTMARE RALLY〉Imperial Mocha Stout
大変興味深いビールばかりだった。
〈STICKE〉は独特の味わいだった。変わっていて、表現できない。
飲むとなんともいえない味に感じるし、好みなのか嫌いなのか分からないと思うビールだった。
だけど、嫌だと思いきれない。おいしいのかも。
不思議だ不思議だと思いながら飲んだ。で、それが嫌いではなく、ただなじんできた味とは違うから賞賛具合も分からず、でもまたひと口飲んでしまい、最後にはなくなっている。
これまで飲んだことがないと思うビールだった。
〈Aromatic ORANGE ALE〉、ラベルが赤くてロマンチックで素敵。
オレンジ感は少し感じられた。
アルコール度数も高く濃いビールなので、オレンジが前面に出ているようには感じられず、香りづけと風味づけという感じで、それがいい。
フルーツエールのようなジュースライクなビールではなく、どしっとしたインペリアルなビールにオレンジの風味がまぶしてある感じ。
おいしかった。
〈白魔術〉は、缶の説明を見ると「小麦が主役のまったりとした極上ウィートワイン。一口飲めば、香ばしいパンのような香りや甘み」「小麦の美味しさを堪能できる仕上がり。」とある。
小麦が主役――?
ひと口飲んだとたん、「バナナだ!!!!」 わたしの苦手な小麦のbanana感が前面に出ている。うえー……、これ、最後まで飲めないかも。
しかし、せっかく買ってきたビールだ。捨てるのはもったいない。
そうだ、息をしないで飲めば大丈夫かも。
息をしないように飲んでみると、大丈夫そう。しかし、飲んだ後に息をすると小麦のバナナ感が鼻を抜けていく。うーん……
もったいないので捨てることもできないが、飲むこともできず、すこーしずつなめているとだんだん温度が上がってきた。とてもおいしい、まろやかなウィートワインに変わってきて、素晴らしくおいしい。そして、この頃になると、液体からバナナ臭が抜けていった。
ああ、なんておいしいビールなんだ。
小麦系の場何な香りを感じて、うえーとなった。banana感苦手(バナナ自体は好き)。だから好みじゃないと思ったけど、息をせずに口に入れるとおいしいかもと思った。でも、鼻には抜けるね。口で息しないと。
突破シリーズということで、アルコール度数が高いので、ゆっくり飲むしかない。と、時間をかけているうちにバナナのフレーバーは消えた。飲んで息しても平気。
おいしいじゃん、これ!と思った。
この〈白魔術〉は、とても貴重な体験をさせてくれたビールだった。ありがとう。
〈NIGHTMARE RALLY〉は、がつんとくるアルコール度数。コーヒーライクで最初からおいしい。
しかもかなりリーズナブル価格だった。
費用対効果というのはあまり裕福とは言えない庶民にとっては大事なことだ。「あの値段で、このおいしさ?!」というのは評価に大きなプラスとなる。
ああ、これは飲み友タカさんと共有したいなぁ。一緒に飲めたらなぁ。
ビアパートナー シキさんもスタウト好きだが、微妙なところまで吟味して飲むから単純においしいと思ってくれるかどうかわからない。それを知るためにも一緒に飲んでみたいものだ。
『MONKISH』
〈LONG GROOVIN〉
〈BRAINWAVES SWELL〉
〈DRINK FRESHIE〉
〈ANTE MERIDIEM CATS〉
モンキッシュは素晴らしい。ヘイジーもバランスがよく、飽きない。かつ、おいしい。順番が成功したかどうか――スキっとした色合いのビールを最初に飲んだのはよかったと思う。
このブルワリーを知ることができたのは、『高田馬場ビール食堂』のおかげだ。有難い。
『サンクトガーレン』〈Un angel 2021〉〈Un angel 2022〉
これはもうおいしいと分かっている。素晴らしくおいしかったから買っておいて、ビール冷蔵庫に横たわっていた最後のアンヘルだ。特別な時に飲みたいと思い、いつまでもその「特別な時」が来なくて棚の上で眠っていた。
何か素敵なことや、楽しい時間を過ごしたわけではないが、アニバーサリーウィークエンドだから最後はこれで締めよう。
ビールはいろいろ発見もあり、おいしくもあり、素晴らしかった。よいウィークエンドだった。
自分の人生は特に好転もしていないし、飲んだからといって大きく気分が変わることもないが、とにかくよかった。
新しい扉が開けますように。

