Bittersweet Maybe - Bubble Talk -

Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

つきあってくれてありがとう


いつものように会社を出る。しかし少し早めに出る。終業時間ジャストに出る。
すると別部署の非正社員仲間と同じような時間帯になる。とっても可愛らしいミッフィー好きの非正社員の女性は、いつも急いでいる。乗り継ぎの関係で、20分の電車に乗らないと、50分の電車でも同じことになる。間にある3本くらいの電車のどれに乗っても、結局最後の乗り継ぎは50分の電車と一緒。つまり、最後に乗る電車が30分置きに出る電車なのだ。だから急いでいる。この人と話すのはほっこりしていいのだが、駅までの道のり、話す余裕があまりない。
大海(おおみ)さんは、そこまで急いでいないので、出会うと話しながら歩いたりする。年齢不詳の大海さん。わたしも自分は年齢不詳だと思っているが、たぶんすべての人に年代はバレているだろう。見た目「年齢と全然ちがーう! **歳にしか見えなーい!」ということがない。あると思いたいが、実際はないと認識しなくては。


大海(おおみ)さんはお母さんと暮らしていて、「母親が心配するから」「母親が心配だから」というセリフからして、母親が50代ということはないだろうと思われる。
あまり遅くまで出歩くことはない。もっと若かった頃は派手な時代もあったようだが、今は特別な時しか遅くまで飲食することはないようだ。


わたしの好きな「CANTINAハッピーアワーで2~3杯飲んで帰る」や「ビール工房で2杯だけ飲んで帰る」には、たまにつきあってくれる。あまり遅くならないからだ。


この日、駅までの道を一緒に帰りながら、話していた。女子の気持ちを話し、こういうのって男性から見たら可愛く見えないよね、みたいなことを言っていた。
大海さんは、歩いて自宅まで帰れる。駅までの道の途中で別れることになる。かつて、大毬さんがいた頃は、大毬さんのストレスがマックスだった時など、分かれ道のところで立ち話をしているふたりを見かけることがよくあった。見かけてもそっとして帰ったりしていた。わたしは別部署なので、話がすぐには通じないからだ。
大海さんが曲がる道のところまでたどり着いた。
「ここからそっちに帰るんだよね」
「そうだけど、駅まで行くよ。今日、買い物して帰ろうと思ってたから」
「そうなの」
「歩いて帰ると20分くらいかかっちゃうんだよね。電車乗ったほうが楽だけど、乗り換えたりするから時間はやっぱりかかるのさ」


乗換駅に着くと、「1杯飲んで帰るの?」と大海さんが聞く。
「どうしようかなと思ってた」
「つきあおうか」
「いいの?」
「ちょっとだけね」
「うん、ありがとう」


わたしと大海さんの関係は、いつもわたしが“つきあってくれてありがとう”と言う側。大海さんは“つきあってやるか”という態度をする。これがわたしたちのお約束のようなもの。
大海さんがつきあうかどうかは、大海さんの都合やそのときの話で決まる。買い物の予定があってどうせ駅を通るなら、つきあってもいい。また、そのときわたしがストレスがありそうだったら、話を聞いてあげよう!とつきあってくれたりする。大海さんが話したい話題があったり、聞きたい噂話があったりするときもつきあおうと言ってくれる。「飲んで帰るの?」の後に、もしわたしが「今日は帰ろうと思ってる」と言ったら、大海さんは「じゃ、気をつけて帰んな」と言って見送ってくれる。


『CANTINA』に着く。いつものわたしが着く時刻より12分ほど早め。急いで出た日だから。ハッピーアワーはいつもより12分ほど多く残っている。約40分あることになる。とすると、3杯コースかな。いつもは18分くらいの時間で、ギリギリに最後の1杯を注文して3杯だけれど、今日はふたりで話しながら飲むからいつもよりゆっくり飲むだろう。
「私はスパークリングにしようかな」とスパークリングワインを飲む大海さん。乾杯!
わたしも3杯目はスパークリングにしてみた。


長い時間ではないけれど、いろいろ話して面白かった。ハッピーアワーが終わってからも、大海さんが飲み終わるまで話していたが、長い時間ではない。大海さんはあまり遅くならないうちに帰らなければならないからね。



楽しかったので気分がよくなり、ひとりで『ビール工房』にも寄っていくことにする。
飲み慣れないビールがあった。確か〈アンバーエール〉だったと思う。飲んでみよう。ちょっと香りが強いと感じ、味に影響したように思うけれど、嫌いではなかった。鶏のなんこつ揚げも食べてしまう。


ショーケースを見たら、〈BUKKAKE UDON〉という缶があった。うどんの写真がついている。いつものスタッフのお兄さんがいて、「これ、面白いですよね。味は普通のヘイジーなIPAでしたよ」と言うので、飲んでみることにした。
うどん感はなく、確かに普通のIPAとしておいしく飲めた。うどん感を期待していたわけではない。よく見たら、醸造所の名前が『UDON BREWING』だった。


ごちそうさま。面白かったです。
また来まーす。

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