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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

行ったことのないビール工房に(中野

中央線に移動しましょう、ということで、西武(せいぶ)線江(え)古田(こだ)駅からバスに乗り、横移動して中野駅に向かう。バスの中で相談。「中野でどこかに寄るかどうか?」
大毬(おおまり)さん「中野は私、住んでたんで、だいたい場所は分かりますよ。どっか寄りますか?」
住んでたんですか! ご主人の仕事の都合でいろいろなところに住み、息子さんたちには故郷がないとも言える、と話す。でも、あるとき息子さんのひとりが「故郷は「東京」ということだ」と言い、いい考え方だと思った話をしていた。そうかも。そう考えると温かい気持ちになるな。


今日はあまり飲んでいないので、酔っていない。最後にまたゆっくりお話するであろう『OND』に行く前に、軽くビールの味見をするのもいいかも。
検索して、中野にも『シトラバ』があることを発見した。以前にビア友シキさんと、高円寺で『クラフト麦酒酒場 シトラバ』というお店に入ったが、中野にもあったのか。それに中野には『中野ビール工房』もあったっけ。
「中野ビール工房とシトラバというお店は、行ってみたい場所です」と検索結果を見てもらう。
「どこですか?」
大毬さんは自分でも検索して、検討してくれた。
「あ、場所、分かりました。両方行きますか?こっちはバス停からはちょっと歩きますよ。行くなら、こう行ってその後こうですね」
検索してくれている間、わたしは頭の中で考える。2軒も立ち寄らなくてもいいかな。『シトラバ』ではいろいろなブルワリーのビールを提供している。たぶんシトラバに行ってしまうと、杯数を重ねてしまいそうに思う。大毬さんにそう言って、「中野ビール工房は見てみたい」とお願いする。



中野に着いて、Google Mapsも起動して細い路地を歩いていく。アーケードみたいになっている道――中野ブロードウェイのミニミニ版みたいだな、と思いながら。(中野ブロードウェイはサブカルチャーの聖地として有名な通りで、たくさんのお店が並ぶアーケード商店街みたいなところ。)道を曲がって、細い路地の両側にお店が立ち並んでいる飲食街。
しかしMap上のお店の場所を通り過ぎてしまっても、お店は見つからない。どこ?
案内が終了してしまい、もう一度検索し直して、行きつ戻りつ。しかし、行き過ぎてしまったり、「この店のことでしょうか?」と覗き込んで「違いますよね」と離れたり、いろいろ繰り返すが見つからない。「ここを入っていくんでしょうか?」「でも入る道、ありませんよね、これ、あのビルの入り口につながっているだけみたいですものね」
何度目かに同じ場所を通ったとき、この向こうにあるみたいなんだけどと店と店の隙間を覗き込んでみると、道に置かれている看板が見えた。「中野ビール工房」。大毬さんに「あっちみたいですよ」と言いながらいったんそのまま駅方向に戻り、ひとつ隣の路地に出る。そして迷っていた場所の裏側に着くと、看板があった。行き止まりの横道の中を指している。


お店が入り組むように詰まっている飲食ストリート、裏手の路地からさっきの路地までを横につなぐ細い通路にお店はあった。しかし通り抜けはできない。だからさっきの路地からはたどり着けない。
難しい経路を征服した気分で、ドアを開けて中に入る。カウンターがあり、カウンターの反対側に壁を向いたカウンター席が並んでいた。通路みたい。その奥に醸造タンクが見えた。小さいお店で、まさに「町のビール屋さん」だ。



ここでは、わたしは小さいサイズで2杯飲んだ。大毬さんは1杯。大毬さんは、「私は食べ物がないと飲めないんです、これ頼んでいいですか?」とうずらの卵の料理を頼んでくれた。


ここではわたしの話も聞いてもらった。カウンセリングを受けたいという気持ちがわたしにもあること。なぜ友人知人に話すのではなくカウンセリングかということ。それでも今ひとつ踏み出せない気持ち。
今の近況も少し話して、「いいんじゃないですか、それで」「私、すいさんがなぜそうするのかと思いましたが、今の話を聞いて納得しました。自分で決めたいんですね。お気持ちが分かったんで、私は納得しましたから。したいようにしていいと思います」と言ってもらえて助かった。
とりあえず受け止めてもらえるというのは、本当に心が助かるのだ。いい悪いではなくて、「あなたはそう考えているんだね」「あなたはそう感じているんだね」ということを無条件に受け止めてもらえるというのは、救いなのだ。
ありがとう、大毬さん。


ここでは大毬さんの意外な話も伺った。


長居はしなかった。ハーフ2杯しか飲んでいないし。
ごちそうさまでした。『中野ビール工房』、見ることができてよかった。面白いお店だ。中野に合ってると思う。
また来る日があるかな。さあ、では次に行きましょう!

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