Bittersweet Maybe - Bubble Talk -

Status Message:I am strong enough

その後

薬が変わることになって、どれだけ悩んだか、苦しんだか。
 
今までもそうだった。でも希望は持てた。
今回は周囲が心配してくれて、知りたくないことまで教えてくれたので、実に有難迷惑なことも多かったし、Iの様子はひどかった。
どうしてやることもできなかった。
 
自分にできることを、できる限りしてやった、ということもできない。
わたしも打ちのめされていたから。
 
でも今は少し元気。
明るいわたし、誰にでも感じよくできるわたし。
 
Iが元気そうにしているからだ。
 
ウィッグになった。でも薬は効いたようだ。
なくなりはしないけど。小さくなってもまたやらない週に大きくなるけど。痛みはなくならないけど。でも効いている。
たまたまいつもの先生が留守のときで、代わりの人が国立がんセンターの医師で、ちょっと聞きたくないことまで言ってくれちゃったそうだけれど、いいことも言ってくれた。(「これまでの治療法が間違っていない」ということ、「今後、またいい薬が開発されて出てくるかもしれないし」ということ。)
 
自分は治ることはない。
見えないくらい小さくなったら、乳房再建もできるかもしれないし、いつかは結婚できるかもしれないし、いつも痛みがあるような状態ではなく、「治った」に近い状態になれるかもしれない。そう漠然と思っていた希望は砕かれた。
でも絶望って意外といつまでもは続かなかったりする。どこかで精神にバランスがとれる。そうでないと生きていけないようにできているのかもしれない。
 
それで、Iは元気そうになった。
 
今度の薬は、3週間で1クール。
薬を入れて、入れて、休み。入れて、入れて、休み。
だから、3週間のうち2回の週末はあまり体調がよくない。めいっぱい遊んだり、遠出したりはできない。
縛られた生活になってしまう。
 
でもそれも慣れてきたみたい。
ものすごく具合が悪くなるわけではないから、まだなんとかなるのだと思う。
近場だったら様子を見て出かけることもできるし、まったく何もできず寝ていてもつらいというほどではないみたい。
 
Iが笑っているから、わたしの気持ちも軽くなっているんだ、と気づいた。
どうか長く効いてくれますように。
薬を変えるたび、一歩また一歩、重い方向に行くように思える。たぶんI自身も、今はそう思ってる。
 
どうかこの薬が長く効いてくれますように。




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