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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

「発達障害のいま」(杉山登志郎)&「アスペルガーの人はなぜ生きづらいか?」(米田衆介)

発達障害のいま (講談社現代新書)
発達障害のいま (講談社現代新書)
講談社


この本はわたしにとってバイブルだ。
発達障害についていろいろ悩んでいたとき、非常に感銘を受けた本だった。

もともとはある女性恩師が、臨床心理士さんに勧められた本、と言って紹介してくれた何冊かのうちの一冊だった。


この本は、発達障害の脳の器質のことも書いてあって、納得したものだった。


そういう面があるので少し難しく感じたとしても、ちゃんと読んでいけば分かる。
読んでみるとそれほど小難しくは書かれていないのだ。素人にも分かるように書かれている。


わたしのイチオシ、発達障害関連図書である。



アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)
アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)
講談社


しかしそういうのは読みにくい。事例などで面白く読ませてもらいたいんだよな、という場合は、こちらがイチオシの一冊だ。

正確には「アスペルガー」の人であって、発達障害のうちの一部だが、「発達障害のいま」が脳の細胞構造や遺伝子のことも含めて網羅しているのに比べて、こちらは心の動きに焦点を当てているので、読みやすい。

非常に明快な理論で、単なる事例集や、個々人の体験記的記録と違って、全体像をつかめる。また、理解が深まると思う。

その後、いろいろな本を見たけれど、やはり同じような解説本であっても、内容や書き方は著者によって違う。



この2冊はわたしのお勧めだ。
いろいろな本を読むとしても、まずこの2冊を先に!と強く思う。

以前、発達障害の人に関わる仕事を少ししている人と話していて、この2冊を勧めたら、後日感謝を述べられたことがある。
「××さんが言っていた本ではないのですが、同じようなこういう本を見つけて、それを読みました。ありがとうございました」

・・・・・・えーーーー?!

「同じような」本じゃダメだよー、発達障害については今やいろいろ出てるものー

いや、読むなとか、他のはダメとか、そういうわけじゃないんだけど、わたしは勧めるときもハッキリ「いろいろな本が出ていますけど、この本が絶対お勧めです」「まずこの本を読んでみてください。いろいろな本はぜひその後に読んでいただきたいです」と言ったんだけどな。


それなら別に、わたしにお礼を言ってもらわなくていいのだ。


だってね、自分が知らないことについての本て、取捨選択が本当に難しいと思うのだ。
下手なものを読んで固定観念に捉われるくらいなら、読まないほうがいい本、聞かないほうがいい講義だってある。
その人が読んだのがいい本だったかどうか分からない。「読んでよかった」と思ったなら、いい本だったのかもしれないけど、わたしは「本を読むのはためになりますよ」と勧めたわけじゃないから――


ま、そう思うくらいいい本なのだ、この2冊。わたしにとっては。



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