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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

諦めたことと、理不尽なこと(シリーズ:仕事)

わたしは去年、ある仕事をした。
仮に、ある委員会の委員をさせてもらったとする。

そのときわたしはフリーランスの立場だったが、この組織と若干の関わりのある機関が運営しているもので、そういう縁があってやらせてもらった。

心ひそかに、チャンスがあるなら今年もやりたいと思っていた。

チャンスはあった。
「今年もお願いしたい」と依頼があったのだ。

今年の場合は、当然上司に相談しなければならない。

自分の直属の正社員的スタッフに話したときは気づかなかった。
その後、セクション長と偶然話す機会があったとき、「今年も依頼があったが、去年一緒にやった老師は降りたんですね」と言った。
「だってね。あなたも断っていいんじゃない」というようなことを言われた。
やりたいと言っていいかどうか分からなかったから、「断ったほうがいいですか?」と聞いてみた。
セクション長は一瞬の間があったが、面倒ごとは部下に託すことにしたらしい。「セクション長第二補佐に相談してみたら?」と答えた。

ここで初めてわたしは、あれ?と思った。

もしかして、引き受けてはいけないのかな?

セクション長第二補佐は、ダメだとは言わなかった。
でもいいとは言わなかったし、うまいこと「老師ならまだしも、他の組織の人と組んだらいちいち出かけて打ち合わせなくてはならないし、大変だ」ということをまわりくどく話し続けていた。
その頃には上の意向を知ったらしい直属の正社員的スタッフも同じように言うので、わたしも諦めた。

それでもやりたかったけど、「そうですね、それは大変ですね」と。「わたしは去年もっとこうすればよかったという反省点があったので、老師がなさるならリベンジしたいと思っていましたが、老師が降りられたなら他の方とするのは難しいと思います」と。


結局、つまり、ダメってことだ。

なら最初からダメだって言ってくれたらいいのに。

気をもってから、「あ、なんだ、ダメってことか」と悟るのは、時間の無駄だし、精神活動の無駄だ――

まあ、非正規雇用の水呑み百姓が気落ちしようが、精神的疲労を感じようが、そんなことは気にする必要のないことだろうけど。たとえつぶれたって、代わりはいくらでもいるもんね。



この委員会の仕事、正社員的スタッフはやっていい。
というか、正社員的スタッフは必ず一度はやる。
契約社員的スタッフは、ダメなのだ。

契約社員的スタッフが手伝っていた時代もあったようだが、今は若手を養成するためにセクション長の意向もあって、契約社員的スタッフは一掃されたらしい。

なら最初からダメってことじゃん。

ダメって言ってくれたらいいのに。
――でもそう言ったら、「ダメということではないんですけどね」となって、回りくどい話の末に、やっぱり「お引き受けしない方がいいですね」と言わされるんだろうけどさ。

それが言えない人は、契約社員的スタッフとして雇われることはないんだろうけどさ。
わたしは「そういうとこ、ちゃんと空気読めるだろう」と見込まれて雇われたんだろうから、「やりたいです!」なんて言えないけどさ。




契約社員的スタッフになって、労働階級の気持ちを味わうことが増えた。
または、自分の田んぼを持たない、水呑み百姓のような気分になることが。
または、貴族との間に越えられない一線がある庶民のような気持ち。



そんなある日、平等なこともあると知った。
なんと、大地震などの災害が起こると、寄付金が給料から天引きされるらしい。
それも、大災害のときは、かなりの年月にわたって、「給料の何%」と決まった額が天引きされていたそうだ。
強制だ。

正社員的スタッフだけにしてくれないかな。
こっちは退職金ももらえない身で、いつもの給料も手当などない身で、ボーナスも少ないし、またいつもの話に戻っちゃうけど、昇級も昇給もない身なんだから。
自分にできる分を、自分で寄付しますよ。


なんでそういうことは平等なの?
「うちの組織はこんなに寄付しました」とどこかに発表でもするの?



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