ある朝のこと あるいは お金がない(シリーズ:仕事)
ある朝、いつもの超シンプルメイクをしていた。
化粧水をつけて、すごく具合のいいクリームをつけて、ファンデーションを塗る。時間が許せば、最後にちょっとパウダーをはたく。
この具合のいいクリームは、ちょっとお高い。4800円くらいする。
でも、1回のメイクにそれほど大量に使うわけではない。だから4800円しても、すぐになくなるわけではないから、1ヶ月当たりは――どうかな、1500円くらい?
この具合のいいクリームがあると、化粧下地の代わりになってくれて、下地は使わなくて済む。
夜、美容クリームをつけたいと思ったら、この具合のいいクリームをつける。(面倒だからよほど乾燥する時季だけ。)
乳液も使ってない。その他、いろいろあると思うけど、使ってない。
チークは上手に入れたほうがいいと思うけど、使ってない。
アイメイクはしたほうがいいと思うけど、してない。
とにかくわたしのシンプルメイクにおいて、この具合のいいクリームは必須アイテム。
次にかなりありがたいのが、最後のパウダー。
で、この日も、化粧水をつけた。
次に具合のいいクリームを取り出し、ふたを開けた。
そこでパカン!!
手が滑って、クリームの容器がころがって落ちた。
ひゃぁぁぁ~!!! こんなにこぼれてしまったぁぁぁ~~~
こぼれてしまったものは仕方がないので、ティッシュでぬぐって捨てた。
はぁ。買ったばかりだったのにな。
そんな、半分もなくなったとか、3分の1もなくなったわけではないけど、もったいなかった。
これじゃ予想より早く次を買うことになるかな。
いつごろかな。
そもそもこれ、どのくらいもってるんだろう、いつも??
給料も2度目3度目になり、この額は思ったよりきついということが、実感となって分かってきたわけで――
美容院に行けるのは、2ヶ月に1度。
その間はなるべく安い、ドラッグストアやスーパーで買った白髪染めでごまかさなくてはならない。
2ヶ月に1度のために、1ヶ月に5000円ずつ貯金しなくてはならない。
しかしよく考えれば、この具合のいいクリームも、「なくなった」と思ったら、その月は5000円の出費となるわけである。
このクリームだけではない。
今は、10ヶ月くらい前に辞めた職場の近くでまとめ買いしたものを使っている、ストッキング。
なくなったら買わなければならない。いつかはなくなるもの。
そうだ、ユニクロで夏用の下着を買おうと思っていたのだった。
わたしはちゃんとデオドラントをしなかったりするので、汗のニオイが気になるところ。
それがこのユニクロの下着は、かなりいい。
自分自身はともかく、下着についた汗のために臭くなるという率が低い。
1000円近くするんだよな――
これまでに買ったものを着倒していたら、穴があいてしまったのもある。
そろそろ新しいのを買わないと、と去年思ったが、そのままになってしまった。
今年こそはと思ったけど、けど、・・・・・・・・・・・・お金ない?
思えばこういった出費はいろいろある。
必要な雑費だ。美容というほどのものではないけど、外に働きに出るには最低限はそろえないといけないもの。
えー、こういう出費、もしかしてまかなえないかも。
今は、これまでの遺産(買い置きなど)を食いつぶしている状態だけれど、どんどんなくなっていったらどうするのか?
必要雑貨貯金をしていかなくてはならないのか――?
なんてことだ、お金がない。
なんてことだ・・・・・・お金がない。