セブンのドーナツに関するコラムに対する反応(夫とわたし)
セブンイレブンの第一次ドーナツ戦略がどうやら失敗だったことについて、セブンイレブンのマーケティングやターゲット把握が突出して素晴らしかったのにどうしたのか?という結論を語っているコラムを見た。(読売新聞だったかな?)
いつまでリンクがあるものか分からないが。
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160215-OYT8T50059.html?cx_text=04&from=ytop_os_txt2
----------------------------------------------------------
・セブンイレブンは鳴り物入りでドーナツ販売に乗り出した。
好調なコンビニコーヒーと最も合うと「合わせ買い」を狙って売り出された。
期待値も高く、マスコミでも話題にされていた。
・しかしドーナツは思わぬ苦戦。
その理由は、ミスタードーナツの商品とそっくりなのに、味のレベルが違ったこと。
セブンイレブンはドーナツを刷新した。
・だがドーナツ不振の理由は味だけだろうか?
なんといっても味の問題があるのは確か。(「ミスドと比べてちょっと・・・」)
・第二に、ターゲットがあいまいである。
都内某店舗のコンビニでコーヒーを購入するのは出社前のサラリーマンが目立ち、単独買いが多い。ドーナツ×コーヒーの相性はよかったかもしれないが、コンビニコーヒー利用者×ドーナツの相性は悪かったのではないか。
・第三に、スイーツにあるべきスペシャル感がない。
ミスドの箱が楽しい気分を煽るのに対し、そっけない白い紙袋。から揚げ串などと同じ袋に入れられては、高揚感が減退する。
・第四に、陳列方法が今ひとつ。
ドーナツは中華まんとは違って、やはり品物を見ながら「どれにしようかな」と迷いたい。陳列位置が悪い。
・セブンイレブンはこれまで、顧客ニーズを把握するのが大得意で、それがセブンイレブン独り勝ちの理由であった。それなのに、ここにきていったいどうしてしまったのか。
・コンビニコーヒーそのものも、実は課題がある。ちょっとセブンさん、どうしたの?
----------------------------------------------------------
とまあ、乱暴にまとめるとこんなところ。
この記事を読んで、わたしは「なるほど」と思ったので、夫に「セブンイレブンのドーナツの記事を読んだ」と話した。
今、もう一度見てみたら、ドーナツではなく、コーヒーをタイトルに掲げた記事だったが。
わたしは読んでいて「あ、そうだよな」と思うことがあったのだ。
・「コンビニで、コーヒーとその他のものを買って、両手がふさがるような買い物をすることはあまりない」
ま、結構するけど。
でも近所の最寄り駅前のコンビニor何かのついでに寄る近所のコンビニだったら、あれこれ買って両手ふさがりもありだけれど、ワーキングデイはしないと思ったのだ。
メイン職場は下り方向なのだが、去年まではもうひとつの職場もあったし、それ以前も都心方面で単発派遣などよくしていた(単発は都心が多いから)。
そういうとき、コンビニでちょっとランチを買ったり、飲み物を買ったりするとき、ドーナツは買わないな、と思ったのだ。
理由は「両手がふさがって困るからペットボトル飲料を買う」ではなかったが、ワーキングデイのコンビニ利用って、「使い分け」の結果だった。
いつもはビルの下に来るお弁当屋さんの弁当を買っていたけれど、今日はサラダとヨーグルトにしたいな、と思ったからコンビニに行く。
ランチ時であれば、コーヒーチェーンのテイクアウトなどを持って帰って、自席で飲んだりするけれど、10時半とか14時半とか、仕事の合間に缶じゃないコーヒーが飲みたくなったなんてときは、コンビニを利用する。
そういう「使い分け」の結果。
わたしの「使い分け」の中に、コンビニでドーナツを買うことは入っていない。
・あー、あとホットスナックと同じ白い袋はスイーツ感がない、これも同感。
確かにあのミスタードーナツの袋と箱は、「なんかちょっとおうちでコーヒーブレイク」って感じのものを買ったという幸福感がある。
「おうちでゆっくり食べよー。コーヒーがいいかな、お茶にしようかな」みたいな。
その場合のお茶はペットボトルじゃないし、コーヒーはドリップパックであってペットボトルじゃない。
ミスタードーナツのドーナツ、確かに昔のダンキンドーナツとか、スーパーの袋買いのドーナツとか、そういうのとは段違いのおいしさ。(実はセブンイレブンのドーナツは食べていない。)
でも中年にもなったし、「めっちゃおいしい!」と思うほどでもない。「お手軽なドーナツの中では一番おいしい」というレベル。(ドーナツでお手軽でないものってあまりないので、そういう意味では日本一おいしいのかもしれないが。)
とにかく、それなのにあの袋に入れてもらうと嬉しさがあって、1割増し、おいしく感じる。
・スイーツを購入する際はあれこれ悩みながら決める。セブンイレブンのは、レジでふと合わせ買いをしようとしたとき選べない。
細かいことはともかく、スイーツを買うときは、たしかにあれこれ悩む。
小洒落たカフェなどに行って、「デザートのケーキをお持ちします」と言われたとする。
「今日のケーキは、ガトーショコラ、ロールケーキ、いちごのタルト、レアチーズケーキです」と口頭で言われるのと、それらがトレイにのせられて「こちらになります、ガトーショコラ、ロールケーキ・・・・・・」と示されるのでは、見たほうが嬉しい。
口頭で言われるけど、「よろしかったらショーケースにありますので、ご覧ください」と言われれば、席を立ってショーケースに行く。
もし家族が電話で「今ケーキ屋に来たらセールしてたんだけど、いちごのケーキとメロンのケーキとフルーツタルトと、どれがいい?」と言ってきたら、「見なきゃ分からないなぁ」と言いそう。
携帯で写真を撮って送ってくれたら嬉しい。
こういうことを思いながら、ラストの「客のニーズをつかむことにかけては天下一品のセブンイレブンがどーした?」という結論にたどり着くと、「ホントよね」という気がした。
しかし夫は、「そうかな。自分は、いろいろ言っても結局味が悪かったっていうだけだと思った」と言うのだ。
えっ!
・・・・・・と、思ったが、もしかしたら男性と女性の目線の違いなのかな、と思って、それ以上話し合わなかった。
(こんなに結論が違っては、話も続かないしー)
夫はスイーツを買うにあたって、現物を見て悩みたいとは思わないのかもしれない。
実際は見ないとイメージがわかないとしても、文章を読んで「そうだな」と共感するほど意識していないのかも。
つまり、スイーツに対する意識が違うのかも。
夫にとってスイーツは「おいしいもの」、わたしにとってはそれもあるけど「憩い」とか「和み」のアイテムでもある。
夫はサラリーマンの生活をしていない。だからわたしのワーキングデイだったらこうだよな、というのが理解できないのかも。
男女の違いかー。聞いてみないと分からないものだなー。
てっきり同じに感じてくれると思ったもんなー。
なるほどね、と思った出来事だった。