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Status Message:周回遅れのビール日記(順不同)

NCIS:LA Season6 (ドラマ)

Season6は、続き物が多いなという印象。

実際に「To be continued」となるわけではないけれど、最初のほうは前Seasonのクリフハンガーから続くヘティへの喚問や攻撃が続く。

気付いたら沙汰やみ。あれほど騒いだわりには、え?終わり?

 

ディークスとケンジーの仲に、ネルの将来の悩み。続いているとはいえないほどのものだけど、なんとなく続いているような――

 

 

それからSeason6のサムはずいぶん家庭人イメージ。

ここまで家庭人イメージを強調していなかったと思うのだが、潜入捜査は危険なのに妻や子がいていいの? こんな普通の家庭に普通の暮らしでいいの? ちゃんと家に帰れてる? 家庭崩壊しない? とこれまでと比較してずいぶん「普通の会社員」風なサム。

 

これは日本もそうだけど、アメリカでも「子供重視」「子供は持つべし」「子供がいないのは負け組の上、下手したら非国民」的な流れがあるからではないかと。

 

ドラマってものは人気商売なのだから、世相を表すものである。

9.11以前のアメリカドラマはリベラルに若干傾いたものが多かったが、それ以後変わった。

「アリー・マイラブ」もアリーはぐだぐだが減り、パートナーになって責任ある者の苦労などしたり、ドラマの様相が変わった。結局終わってしまったけど。

「ダーマ&グレッグ」も、ヒッピーの両親と自由人ダーマ×大金持ちの白人夫婦と優等生グレッグ の図式になっているが、どちらかというとダーマ側が「人間としてレベル上」の描き方だった。やはり終わってしまった。

 

この間、授賞式(たしかピープルズチョイスアワード)を見ていたら、受賞した女優さんがスピーチで、「自分が子供を育てるママであること」「ノミネートされた女優すべてがママであり、かつ働いているワーキングマザーであること」「今朝わが子が言ったこと」「子への愛」を語っていた。それに終始していた。

聞いていて、非常に肩身が狭かった。子供がいないわたしは、恥じるべきなのかと思えて。

 

先日もネット記事を見ていたら、「山口智子が子供のいない人生を肯定していて、子供のいる人生を考えられなかったとか、一片の後悔もないとか(子供がいないのに後悔してないという含みを感じられた)、そういう大胆な発言をしていた」というようなことが書かれていた。

その発言が危険な、物議をかもしそうな発言になるというのは、やはり「子供がいないことをまるで自慢しているような」「子供なんていなくてもいい、欲しくないとでも言っているような」――はっきり言えば「子供がいないのに、悲しくもない、後悔もしていないなんて、そんなインモラルな発言をするとは。大胆不敵」となりそうな、そういう世相もあるのだと思う。

 

流行や時代に敏感な女優さんやタレントさんたちは、少し前からせっせと出産してママになり、素敵なママ・幸せなママであることを売りにしている。

アメリカでも同じこと。出産は幸せなさずかりものではなく、しなくてはならないことになっているのだ。

 

少子化対策にはいいことだけど。

 

昔なら使えた「欲しかったんですけど、できなくて・・・・・・」「そうだったの、ごめんなさい」というのも、今は使えない。

「ちゃんと不妊治療したの? 何もしなかったらできないよ。欲しかったら自分にできることをやらないと」と叱咤されてしまう。

 

いやいや、ま、そんなことを述べて、「なんて大胆不敵な!」と反感をかいたいわけではない。



わたしだって子供がいないのを寂しく思うことがあるのだ。ただ、寂しい上に人生を後悔までしたら、身もふたもないではないか。せめて「いや、この人生はこの人生でよかった」と思えないと。(といってもなかなか山口智子みたいに思えないので、ミドルエイジクライシスなわけだが。)

 

とにかく、サムがいきなり家庭人の良きパパ設定になっているのは、そういう世の中の流れもあるかなーと。



カレンのほうは、どうやっても良き家庭人どころか良き恋人にもなれそうにないから、せめて妻帯者ということになっているサムが、カレンの分も穴埋めをしなければ。

 

サムは、妻ミシェルがまた、ちょっと前にいきなり出てきたときは「同業者」の潜入捜査官で、一緒に捜査などしていたはずなのに、すっかりママ業第一なイメージになっていて、留守を守る良きママらしい。

めんどくさいから(だと思うが)、ミシェルの仕事がどうなっているかは語られない。スルー。

サムが、誘いをかけてきた法務省の女性に、「既婚者なんだ」と断り、(ちなみにこのときもサムがセクシーな独身の雰囲気だったから誘っているのではない、「他の人たちも独身だからそうかと思って」という理由になっている)、「この仕事でどうやって結婚を維持できるの」と聞かれて「妻は同業者だから理解がある」と答えている。

英語は聞き取っていないのでさだかではないが、現在形だったならまだ仕事はしているのだろう。でも子育てに支障があるほどではないらしい。

 

サムは仕事中も娘からメールが来たり、娘と電話をしたり、祭日は娘のためにディズニーのキャラクターの仮装をしたり、よい父親であることで悩んだりもするし、サムを敬愛しているらしい息子も登場。

 

急展開に「良きパパ」なのである。

 

 

カレンのほうは、彼が孤独なロンリーマンであることが強調され、過去を思って心の痛みをこらえていたり、暗い過去から救ってくれたヘティへの愛と感謝をこぼすシーンもあったり、大事なパートナーのサムに表情豊かな顔を向けたり、「傷が癒えればいつか彼も家庭を持つはず」と思えるような感じ。

 

 

うーん。どうもここから話が逸れないようなので、ここで終わりにしておこう。

エンドレスに続けてしまいそうだわ。


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